NEC Q1決算:NECエレの持分適用で営業損益改善

冨田秀継(編集部)2010年07月29日 13時21分
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 NECは7月28日、2010年度第1四半期(4〜6月)の決算を発表した。売上高は前年同期比14.2%減の6675億円、営業損益は同168億円改善の232億円の損失、経常損益は同46億円改善の405億円の損失、当期純損益は同93億円悪化の431億円の赤字という結果だった。

 NECグループで半導体事業を担うNECエレクトロニクスが、4月1日にルネサステクノロジと合併し、新会社ルネサスエレクトロニクスに移行。同社がNECの連結子会社から外れ持分法適用関連会社となった結果、売上高の減少や営業損益の改善といった影響を受けることになった。

 セグメント別では、プラットフォーム事業や社会インフラ事業で売上高が前年同期比で増加したが、半導体事業を含んでいたその他事業が同59.8%の減、キャリアネットワーク事業も同17.6%の減と厳しい状況が続いた。営業損益は、前年同期好調だったパーソナルソリューション事業の悪化や、キャリアネットワークの落ち込みがあったものの、その他事業が大きく改善し、全体として168億円の改善となった。

 ITサービス事業の売上高は、SIサービスで金融および製造で改善傾向がみられたものの、全般的には投資抑制の影響を受け、前年同期比3.8%減の1612億円。営業損益は、売上の減少やクラウド関連の投資増によって51億円悪化し、57億円の損失となった。

 プラットフォーム事業の売上高は、ソフトウェアや企業ネットワークなどが増加し、同8.3%増の800億円。営業損益は、売上の増加や継続的な費用削減により97億円改善し44億円の損失となった。

 キャリアネットワーク事業の売上高は、海外における海洋システムの契約遅れや国内固定通信のNGNエリア展開の投資一巡といった影響を受け、同17.6%減の1168億円。営業損益は、海洋システムの契約が遅れたことに伴い、65億円悪化して60億円の損失。

 社会インフラ事業の売上高は、交通および消防などの社会システム分野が堅調に推移し、同2%増の584億円。営業損益は、売上高の増加に加えコスト低減を進めたことで、10億円改善して3億円の利益。

 パーソナルソリューション事業の売上高は、PCその他が好調に推移したものの、モバイルターミナルが競争激化により減収となり、同0.7%減の1935億円。営業損益は、携帯電話の売上減と「LifeTouch」などの新端末開発費用の増加に伴い、93億円悪化の4億円の損失。

 その他事業は、売上が59.8%減の576億円、営業損益が235億円改善して11億円の損失。半導体事業の持分法適用により、売上高で855億円減少、営業損益で235億円の改善という影響を受けた。

NEC取締役 執行役員専務の小野隆男氏 NEC取締役 執行役員専務の小野隆男氏

 NEC取締役 執行役員専務の小野隆男氏は、同社計画比では「売上高がキャリアネットワークを中心に未達も、営業損益は全体として過達となり、通期業績予想達成に向けてまずまずのスタートが切れたと考えている」と述べている。

 NECでは中期経営計画「V2012 -Beyond boundaries, Toward our Vision-」を掲げ、2012年度の売上高4兆円、そのうち海外売上高が全体の25%となる1兆円、営業利益は利益率が5.0%となる2000億円、純利益は過去最高となる1000億円、自己資本利益率(ROE)で10%を目指している。

 小野氏は、「2010年度はV2012実現に向けた最初の年で非常に重要だと考えている。依然として先行きが不透明な環境だが、期初設定の営業利益1000億円、当期純利益150億円の年間業績予想の達成に向けて努力していく」と意気込みを見せている。

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