ブログやTwitterなど、手軽に情報発信ができるサービスがオンライン上に浸透し、個人や会社を問わず発信する機会が急増している。ビジネスパーソンにとっては、「いかに発信するか」でキャリアが変わると言われては、のほほんとしてはいられない。
本書は、外務省に勤めている著者の経験を生かした、グローバルな視点から書かれている。つまり身近な情報の発信から、世界を視野に入れた発信まで守備範囲が広いのだ。発信とはすなわち「自分という存在を対外的にアピールする」ことにつながると書いている。逆に言えば、発信しなければ自分の意見は誰にも伝わらないということでもある。
しかし、やみくもに発信すれば良いというわけではない。その点は、不特定多数に向けて意見をする、他人の意見に反論するなど、ケースごとにわかりやすく注意点が述べられており、「議論」に疎い筆者もなるほどとうなずける。また、会社や組織の中にいながら発信するときにも注意が必要だ。「発信」にはある程度慣れも必要だが、本書を一読して注意点をおさえておけば安心だ。
さらに発信するために必要なインプットの方法と、インプットした情報の効果的な整理方法、インプットの一貫となるリアルなつながりの重視など、「発信」にかかわるすべてが網羅されている。すでに発信している人も、何かを発信したいと考えている人も、なにがしかのヒントを得られる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果