Bluetoothヘッドセットなどの開発、販売を手掛けるGNネットコムのCEOであるMogens Elsberg(モアン・エルスバーグ)氏が来日。記者会見を開催し、日本市場におけるヘッドセットの位置づけや今後の製品展開などについて話した。
GNネットコムは、デンマークのコペンハーゲンに本社を構えるヘッドセットのリーディングプロバイダ。創業は1869年で、当初は電信会社として設立されたという。
現在は、コンシューマー市場向けの「Jabra」ブランドによるBluetoothヘッドセットやスピーカー、コンタクトセンターやオフィス向けのプロフェッショナルヘッドセット、さらに補聴器などの技術開発、製品化、販売を手がけている。
エルスバーグ氏は「私たちは、ユーザーがより自由にコミュニケーションできるよう、革新的なハンズフリーソリューションを創出することをミッション、そして、ハンズフリーコミュニケーションのグローバル市場でナンバー1になること、ハンズフリーコミュニケーションが、コミュニケーションとコラボレーションの必要不可欠なツールになること、Jabraブランドを確立することをビジョンに据えている」と明確に示した。
このようなミッションとビジョンを掲げる同社が、最も注力しているのは技術開発だ。「モットーは革新的な技術を導入してリーダーシップをとること。ただし技術的なブレイクスルーは、消費者にとって使いやすいものでなくてはならないと考えている」(エルスバーグ氏)とし、「技術革新に関してはリーダーであると自負している」と自信を見せた。
GNネットコムでは、1991年にウルトラノイズキャセリングマイクを発売したほか、2000年に世界初のモバイルBluetoothヘッドセット、2009年にタッチスクリーン式のヘッドセットを導入。業界初の技術を搭載した製品を数々商品化している。その革新性を裏付けるように、現在は450以上の特許と保護されたデザインイノベーションを保有。さらに現在も300件以上を出願中とのことだ。
同社は2010年度に販売するJabra主要製品を、「EASY」「SMART」「ULTIMATE」の3つに大別している。プロフェッショナル向けのコンタクトセンター&オフィスモデルに関しては「量はさほど大きく伸びないが、ユニファイドコミュニケーションのクライアントは急増するだろう」と予測する。
ユニファイドコミュニケーションとは、従来の電話、メール、チャット、テレビ会議、ウェブ会議などの様々なコミュニケーションツールを統合し、利便性やコミュニケーションの質を高めていこうとするコンセプト。従来はバラバラだったアプリケーションや機能、デバイスを自在に切り替えて利用できる点がポイントとなる。GNネットコムでは、この拡大する市場に対して製品を投入することで「ユニファイドコミュニケーションのナンバー1ポジションを維持し続けていきたい」(エルスバーグ氏)と意欲を見せた。
製品ラインアップも、デスク中心、オフィス中心、モバイル中心と働く人の環境に合わせたユニファイドコミュニケーションに最適な製品を展開。エルスバーグ氏は「私たちはユーザーニーズを満たす製品ラインがある」と期待を寄せる。
日本市場に関しては、2012年度、Jabraブランドのシェアをコンタクトセンターでは約35%、モバイル使用では約20%、オフィスでは約50%と予測。「日本には積極的に投資している。営業チームの強化、新規ワイヤレスソリューションの立ち上げ計画などを実施するとともに、ビジネスプランニングや共同マーケティングなどを行うパートナープログラムも開始する」(エルスバーグ氏)とした。
また、導入企業に対しROI計算機を用意。投資から回収までの期間をウェブサイト上で計算できるサービスを提供するとのことだ。
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