スマートフォンメーカーのHTCが、モバイルアプリ開発企業のAbaxiaを買収した。
パリに拠点を置くAbaxiaは、通信事業者や携帯電話メーカー向けにモバイルアプリケーションを開発している会社だ。同社が設計するソフトウェアにより、携帯電話メーカー各社は、端末のホーム画面に機能をカスタマイズして追加し、一貫したルックアンドフィールを提供することが可能になる。顧客にNokia、Motorola、サムスン、そしてもちろんHTCを抱えるAbaxiaは、約60種類の携帯電話にソフトウェアを提供してきたと述べた。
この買収は、HTCが自社傘下でモバイルアプリの開発を強化するための方策だ。
台湾のHTCで最高経営責任者(CEO)を務めるPeter Chou氏は、現地時間6月7日の声明で、「Abaxiaを加えることで、当社のソフトウェア開発能力はより広く深くなり、イノベーションを一層加速できるようになる」と述べた。
AbaxiaのCEOであるCedric Mangaud氏は、両社がこれまでも密接に協業してきたことから、両社の事業が互いに補完することを期待している。
今回の買収の前に、HTCは2008年にデザイン企業のOne & Coを買収している。これは、HTCの携帯電話向けにユニークなルックアンドフィールを開発することを打ち出した一手だった。
苦難の2009年を終えたこの2010年、HTCは製品ポートフォリオに大量の新製品を加えて、業績の好転を目指してきた。同社は、米国初の4G通信スマートフォンとして米国時間6月4日に発売した新機種「HTC Evo 4G」に、大きな需要を見込んでいる。
買収の金銭的条件は明らかにされなかった。The Wall Street Journal(全文を読むには購読登録が必要)が6月7日付で、HTCがAbaxiaに1320万ドルを支払うと述べたと報じたが、HTCはこの情報を肯定していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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