2010年5月の世界ブラウザ利用において、Googleの「Chrome」ブラウザが引き続きライバルたちからシェアを奪っていることが、新たな統計により明らかになった。
ウェブサイトのネットワーク上でブラウザの利用をモニタ分析しているNet Applicationsによると、Chromeのシェアは0.3ポイント増の7.1%だったという。
この統計は、ブラウザを使用しているユーザーの数ではなく、活動を示すものであり、ユーザーらはNet Applicationsがモニタするサイト上で毎月約1億6000万ページを読み込んでいる。ウェブの利用が全体で増加しているため、あるブラウザの利用者の絶対数が増加しているのに、そのブラウザの利用シェアが微減するというケースも起こり得る。
シェアを落としたのは、Microsoftの「Internet Explorer(IE)」(0.3ポイント減の59.7%)と、Mozillaの「Firefox」(0.2ポイント減の24.4%)だった。4位につけたAppleの「Safari」は0.1ポイント増の4.8%で、「Opera」は0.1ポイント増の2.4%となった。
各社のブラウザは、新たなウェブ標準に対応するために組み込んだ新機能を武器に、市場での競争を激化させている。ブラウザ市場で支配的な地位を占めながらも、技術面で出遅れがちと長年考えられてきたMicrosoftでさえ、「IE9」の積極的な開発作業で戦線に復帰している。
Microsoftはこれまで、世界から「IE6」を除去しようと試みてきた。IE6は2001年に公開され、現在では旧式で動作が遅く、安全でないと考えられている。IEが全体でシェアを失ったとはいえ、Microsoftはアップグレードが進行していることを指摘できる。「IE8」の各エディションの利用を合計すると、28.9%を占めていた。
Net Applicationsはまた、Appleのタブレット「iPad」の利用に関する統計も発表した。iPadの利用は発売以来、緩やかに増加している。現在では各国で発売されており、利用は米国時間5月29日に0.17%でピークに達した。
Net Applicationsのデータは、iPadが比較的週末に利用されていることを示している。一般にブラウザの利用は月曜日に最も少なく、週が進むにつれて緩やかに増加し、週末にほぼ倍増する。
Net Applicationsは、携帯電話のブラウザ利用も追跡した。Sun Microsystemsが開発した組み込み機器向けのJavaプラットフォームで、現在はOracleが保有する「Java Platform, Micro Edition(Java ME)」が、利用シェア40%で首位を獲得した。
これに続いて、「iPhone OS」が32.8%、「Symbian」が14%、「Android」が6.2%、「BlackBerry」が3.6%となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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