「数年後、クラウドは標準になる」--CAのCEOに全社戦略を聞く

藤本京子(編集部)2010年05月26日 15時33分

 ラスベガスにて開催された「CA World 2010」にて、社名変更しクラウド管理製品仮想化管理製品などの新製品を発表したCA Technologies(旧CA)。同社の幹部らは、今CAが「変曲点にいる」と声をそろえて言う。その変曲点とは具体的にどのようなものなのだろうか。CA Technologies 会長 兼 CEOのBill McCracken氏がインタビューに答え、同社の現状と今後について語った。

--なぜCAからCA Technologiesへと社名を変更したのか。

McCracken氏 CA Technologies 会長 兼 CEOのBill McCracken氏

 われわれがテクノロジ企業だということをあらためて示すためだ。これまでITといえば社内システムのことを指していたが、今ではインターネットにまで広がっている。その中でCAは、企業がインターネットの恩恵を受けられるようなソフトウェアテクノロジを提供しているのだ。つまり、今回の社名変更は、われわれが何をしているのか、今後どういった方向に向かっていくのかをより明確に示すためのもものだ。

--CAではこのところ非常に積極的に企業買収を行っている。2010年だけでも、1月にOblicoreを、3月に3TeraとNimsoftを買収している。今後も同様に買収に力を入れていくのか。また、どのような企業に興味を持っているのか。

 今気になっているのは、比較的小さな企業で仮想化管理やクラウドのセキュリティおよび管理に関する技術を持つ企業だ。ここ最近の買収もこの分野に集中している。Oblicoreはサービスレベルの管理ソフトウェアを持つ企業で、3Teraはクラウドコンピューティングソリューションを提供する企業、Nimsoftは性能および可用性監視ソリューションを提供する企業だ。

 CAの戦略は、単にこうした分野のテクノロジを持つだけでなく、これらの技術をできるだけ早く市場に提供し、この分野でリーダーとなることだ。CAが社内で持つ技術と買収で手に入れた技術を組み合わせることで、この戦略が実現する。われわれのレーダーに入っている企業は世界中に250社から350社程度存在し、この中からCAのポートフォリオに入れられる企業や技術がないかを常に見ている。今後もこれまでと同様、積極的に買収を行っていく方針だ。

--新興市場に対して投資を増やすとしているが。

 現在CAでは、売上の55%が米国内のもので、残りの45%が海外となっているが、この数字を逆にすることを目指している。米国は今でも売上が伸びているため、海外はさらに成長させなくてはならない。

 CAでは、今後より成長するであろう市場や、これまで思うように成長できていなかった市場として、中南米、中近東、北アフリカ、中東ヨーロッパ、ロシア、アジアパシフィック、日本を挙げ、これらの地域に集中的に投資するための部署を2009年11月に立ち上げている。これまでもメジャーな国でのローカライズはすべて行ってきたが、これまで以上にサポートを強化する予定だ。

--CAでは4月に1000人をリストラすると発表したが、リストラの詳細について教えてほしい。また、実際にリストラは進んでいるのか。

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