NTTドコモは5月18日、携帯電話2010年夏モデル20機種を発表した。4シリーズの新製品17機種に加え、ドコモのスマートフォン3機種を加えた計20機種を5月21日以降に順次発売する。
既に実績のあるFrancfrancやamadanaとのコラボレーションに続き、EMILIO PUCCI、kate spade NEW YORK、Studio Conran、marimekkoの6ブランドとのコラボレーションモデルを揃えた。
ハイビジョン動画撮影の対応モデルとして「docomo PRIME series」に「F-06B」(富士通製)「SH-07B」(シャープ製)が登場。さらに携帯電話をWi-FiのアクセスポイントにしてノートPCやゲーム機などと接続できる「アクセスポイントモード(モバイルWi-Fiルータ機能)」に対応したdocomo PRIME seriesのF-06Bと「N-04B」(NEC製)とdocomo PRO seriesの「N-08B」(NEC製)などをラインアップした。
新サービスとして、携帯電話の加速度センサを使った体力チェックや歩数管理、食事管理ができる「i Bodymo」(月額157.5円)を発表。夏モデルを含む約80機種が対応する。
今回、ドコモが最も力を入れているのがスマートフォンだ。重さ約230gと軽量ながら、タッチ対応の5インチ大画面とキーボードを搭載した「LYNX SH-10B」(シャープ製)、スライド型のQWERTYキーを搭載しながら、厚みを12.9mmに抑えた「dynapocket T-01B」(東芝製)、重さ122gの「BlackBerry Bold 9700」の3つを揃えた。
ドコモは、ライフスタイル別にカテゴリを分け5つのシリーズで展開しているが、今回のスマートフォンはXperiaと同様にPROシリーズにも属さない。個別の世界観を大事にするとして、個々のブランド名で展開していくとした。
NTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏は「日本の携帯電話は大きな変化を迎えている。お客様のニーズはますます多様化しており、その中心にあるのがスマートフォンだと思っている。4月1日から発売したXperiaは、今でも一部のお客様にお待ちいただいている。改めてスマートフォンを求めるニーズの広がりを実感している」と語った。
また、スマートフォン向けのサービスを強化するとして、iモードサービスにあたるISPサービス「spモード」を9月にも開始することを明らかにした。spモードに契約すると、iモードメールアドレス(docomo.ne.jp)を利用できるほか、絵文字やデコメールにも対応する。さらに、毎月のドコモ料金と一緒にコンテンツ料金を支払えるコンテンツ決済サービス、アクセス制限サービスなども提供する予定だ。
なお、4月に発売した「Xperia」は、9月にiモードメールに対応するほか、10月をめどにOSをアップデートするとしている。
秋以降をめどに、サムスン製の「Galaxy S」をベースにした機種で、薄さ9.9mmながら最新の「Super AMOLED」大画面ディスプレイを搭載したスマートフォンをリリースすることも明らかにした。改めて発表会を開く予定という。
2010年夏には、丸の内に「ドコモ スマートフォンラウンジ」をオープンする。スマートフォンを体験しながら、自身にあった機種を探せるスペースという。
ラインアップの充実を図るとともに、同社の強みである高品質のネットワークを武器に「充実したサービスでドコモ品質に磨きをかけていく」(山田氏)と語った。
ドコモでは、2010年におけるスマートフォンの市場規模は300万台程度と見る。「そのうちの100万台を目標として掲げ、販売していきたい」としている。
なお、獲得の意欲を見せながらソフトバンクモバイルに先行されたiPadについて、「非常に興味が高い端末だった。1月27日にAppleからSIMロックフリーで端末が出るということで、microSIMで対応したいと準備をしてきた。結果的に日本ではロックがかかり、使えない。しかし、ドコモの3G回線でiPadを使いたいというお客様はいると思う。回線を提供する手段として、今回(アクセスポイントモード機能を搭載した)3機種を出した。そういう方法もあるのではないかと思っている」とコメントした。
同日、「パケ・ホーダイ ダブル」の上限額を6月1日より値下げし、PCなどの外部機器を接続した通信料金の上限を月額1万3650円から月額1万395円にすると発表している。さらに、「定額データプラン」の新規契約者に向けた割引キャンペーンも実施する。今回の値下げは、iPadでの需要を見据えたものだという。
今後、「iPadだけでなくタブレット型の端末はたくさん出る」とし、それらを踏まえてさまざまな対応していく考えを示した。
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