日立マクセル、次世代の電極材料でスマートフォンの駆動時間を改善

 日立マクセルは4月22日、シリコンを負極材料に使用した角形リチウムイオン電池を発表した。6月から出荷を開始する。

 今回開発した負極は、ナノサイズのシリコンをイオン伝導体に分散させた同社独自の新材料「ナノシリコン複合体」により、充放電時のシリコンの体積変化を緩和し、黒鉛のみを使用した従来の負極に比べて120%の放電容量を達成した。この負極を使用した電池は大電流時の充放電特性にも優れ、高負荷での充電時間を従来の電池と比べ30%以上短縮することが可能という。

 さらに、ナノシリコン複合体と黒鉛を均一に分散させた「ハイブリッド電極」により、電極内の導電ネットワークが強化され、高容量を実現しながら従来のリチウムイオン電池と同等のサイクル寿命を維持する。

 本製品は、充電電圧や作動電圧について従来の電池と互換性を持たせ、スマートフォンなど機器側の電池制御システムを変更することなく、長時間駆動と急速充電を実現するとしている。

 同社では、スマートフォンなどの高機能携帯端末を中心に展開し、今後さらに高容量化を進めていくという。

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