米Moonshootは4月21日、英語を第一言語としない、4歳から8歳までの子どもたちを対象としたオンライン学習システム「天空の魔法ガーデン」を提供開始した。オンラインゲームと絵本を同期させることで読解力の習得効果を促進するという。料金は月額1500円。
天空の魔法ガーデンはロールプレイイングゲーム方式で発話力を習得、育成する。600の基礎英単語、200の基礎英語フレーズのインプットと50冊の英語絵本の読解が可能になるという。天空の魔法ガーデン開始から3カ月目には、語彙数112語の絵本を読めるようになるという。これは「はらぺこあおむし」(原著は108語)に相当するレベル。
天空の魔法ガーデンはウェブブラウザにアクセスして利用する。教材は毎月郵送されてくる。「R3」という独自の学習システムを用いることで、リアルタイムな成果確認、最適な英語読書提案、出題傾向のカスタマイズを可能にしたという。
Moonshoot代表取締役社長で共同創設者の加藤幸二氏は記者会見で、「Moonshootの強みはオンラインであること。R3が子どもの進捗を常に見守っている。保護者が知りたいときには具体的に成果を報告してくれる」と話した。
加藤氏は高校1年生の時に英検1級を取得し、TOEICもTOEFLもほぼ満点。それでもなお、自分の子どもに英語を教えることは難しいという。天空の魔法ガーデンは英語教育に悩むすべての保護者を手助けするとアピールした。
MoonshootはTOEFLやTOEICなどの英語テストを運営する「ETS」と、英語学習システムの研究開発において協力体制をとっている。ETSは共同研究を通じて天空の魔法ガーデンを評価する。
同社は、元マイクロソフトの加藤氏とJay Jamison氏(同取締役で共同創設者)によって2007年に設立された。経営陣にはSega of AmericaやMattel、LeapFlogのCEOを歴任したThomas Kalinske氏、元セガ執行副社長の豊田信夫氏、元サンリオ常務取締役の櫻井大三郎氏などがいる。Alsop LouieとTL Venturesなどから660万ドルの資金を調達した。
会見に参加したThomas氏は、「日本は英語教育で遅れをとっている。TOEFLの順位は106カ国中102位だ。中国、韓国、ベトナム、ソマリア、アラブ諸国よりも低い。これは日本人の保護者にとっては受け入れがたい事実だろう」と訴えた。
そこでMoonshootはオンラインゲームの仕組みを取り入れ、子どもが楽しみながら英語を学べるように工夫したという。「インターネットと絵本を使って、日本にいながら生活環境を英語漬けにし、英語圏の小学生レベルの英語力の習得を目指す」と加藤氏は話した。
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