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インフォコムの株価が約2倍に急騰--電子書籍関連ビジネスに脚光

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 ジャスダック市場に上場するインフォコムの株価急騰が市場関係者の注目を集めている。インフォコムは旧日商岩井の情報システム部門を発祥に、帝人のシステム部門を合併して2002年に株式公開を果たした企業。新興市場における存在感が高くない企業だったが、ここにきてビジネスの将来性が脚光を浴びている。

 インフォコムの株価は3月18日に突如人気化。値幅制限いっぱいまで買われるストップ高となり、出来高も前営業日の14倍まで膨らんだ。材料不明の株価急騰は小型株市場でよくある風景だが、インフォコム株の特筆すべき動きはここから。翌3月19日も値幅制限いっぱいまで買われ、出来高はさらに倍。結局、3連休を挟んだ23日も買い人気が衰えず、3営業日連続のストップ高となった。24日は2万9373株の出来高をこなしており、急騰直前の3月17日との比較では実に65倍。株価も4営業日で約2倍に化けており、一躍新興市場の人気株となった。

 手掛かり材料は電子書籍関連ビジネスの将来性。インフォコムはシステム開発や文書管理、特許管理などを手掛けるソリューションビジネスとともに、サービスビジネスとしてデータセンターやコンテンツ配信なども手掛ける。そのコンテンツ配信で着メロやゲーム、電子書籍を手掛けている。電子書籍はKindleやiPadなどの端末が相次いで発表されており、株式市場でも今後の拡大が期待される分野のひとつ。ここではその将来性が注目を集めた格好だ。

 電子書籍関連ビジネスを手掛ける企業はほかにも多く、株式市場にとってもテーマとしては目新しいものではない。このタイミングでインフォコムが急騰した背景には、ここまで市場に植え付けられていた銘柄イメージがある。

 前述のとおり、インフォコムは旧日商岩井と帝人のシステム部門が独立、合併した企業。ソリューションビジネスでは帝人グループを中心とした安定した大口顧客を有しており、業績面の安定感がある。2010年3月期は連結売上高こそ前期比2.5%減の350億円を計画するものの、経常利益は同18.9%増の21億円、純利益は2.2倍の11億円と増益を計画している。

株式市場でシステム開発やソフト開発を手掛ける会社の評価は高くない。業績面の安定感に対し、取引先企業のIT投資の動向に大きな影響を受けるため、独自の成長性が乏しいと見られがちだからだ。インフォコムも同様に地味なシステム会社と見られており、株価急騰前の株価収益率(PER)はわずか8倍。コンテンツ配信各社の平均PERを下回るほか、製造業などすべてを含めたジャスダック市場全体の平均PERも大きく下回る評価しか受けていなかった。

 これまでの低評価が足元でも爆発的な株価上昇の背景にある。小型株は一度火が付くと、相場の勢いに乗じて売買される習性がある。出来高の急増は、株価上昇を材料に参戦してきた投資家の多さを示すもの。東証1部市場の復調、第一生命保険の株式公開などで新興市場の話題性は乏しくなっており、インフォコムのような目先資金による銘柄発掘の動きは今後も活発になりそうだ。

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