米国でも日本と同料金で通信可能に--日本通信、米スプリントとMVNO契約を締結

永井美智子(編集部)2010年03月23日 19時30分
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 日本通信の米国現地法人であるCSCTが、米携帯事業者Sprintとの間でレイヤー2接続によるMVNO(仮想移動体通信事業者)契約を3月17日付けで締結した。日本通信が3月23日に明らかにしたもので、国内と同じ料金で米国でもモバイルデータ通信が使えるサービスを提供する方針だ。

 日本通信は2009年3月より、レイヤー2接続でNTTドコモ網を利用したモバイル通信サービスを提供している。通常のレイヤー3接続(IP接続)と異なり、交換網(GGSN)を自社で持つことで、さまざまなサービスが実現可能になったとのこと。日本通信によると携帯電話網をレイヤー2接続でMVNOが借りたのは世界初の事例といい、今回のSprintとの契約はこれを世界に広げた形となる。

 Sprintは米国全土に通信網を持つ米国第3位の携帯電話事業者。加入契約数は4800万人に達する。日本通信はSprintのネットワーク内であれば、国内と同じ料金でモバイル通信サービスが利用できるようにする。ローミングが不要になるため、競合他社に比べてかなり安い料金にできるとのことだ。サービス開始時期は2011年3月期第2四半期(2010年7〜9月)を予定している。

 「かつては国内でも地域により通信料金が違った時代があった。例えば東京で携帯電話に加入して、大阪に持っていって通話したら料金が高かった。しかし今はどの通信事業者も(地域会社が統合して)1つの会社になり、料金も全国単一になった。その概念をグローバルに広げていく」(日本通信 常務取締役 CMO兼CFOの福田尚久氏)

 さらに年内には欧州、2011年には中国の通信事業者とも同様の契約を結ぶことで、世界中で同一料金の通信サービスを提供したい、と日本通信代表取締役社長の三田聖二氏は意気込んだ。

 なお、SprintのネットワークはCDMA2000と呼ばれる規格で、NTTドコモが採用しているW-CDMAとは異なる。このため、日本通信では両規格に対応した1チップ製品を採用する計画だ。すでにノートPCではCDMA2000とW-CDMAの両方に対応したチップを搭載したものが市場に出てきているといい、USB型のデータ通信端末も近く登場する見込みとのことだ。

 年内には、両規格に対応した「G1-SIM」というSIMカードを用意したい考え。1枚のSIMカードで、NTTドコモ、Sprintなど、日本通信がMVNO契約を結んでいるすべての通信事業者のネットワークが利用できるというものだ。現状では両規格に対応した携帯電話が市場にないため、既存の携帯電話に挿しても使えないが、将来的にはこのようなSIMフリー端末も出てくるのではないかと日本通信では予想している。

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