シマンテックは2月23日、統合セキュリティソフト「ノートン 360」の最新版「ノートン 360 バージョン4」を発表した。同社直販サイトやオンラインソフト販売サイトで同日から発売され、26日からは店頭販売も行われる。価格は標準パッケージのダウンロード版が8480円など。
ノートン 360は、ウイルス対策、パーソナルファイアウォール、スパム対策、ウェブアクセス保護など、統合的なセキュリティ機能を提供する。これに加え、シマンテックのオンラインストレージにファイルをバックアックアップする機能や、PCのパフォーマンスを改善するPCチューンナップ機能を搭載している点が特徴だ。
バージョン4では、「Norton Internet Security 2010」(NIS2010)などで採用されたレピュテーション技術を採用した。レピュテーション技術を搭載したことで、まだ認知されていないマルウェアなどの未知の攻撃にも対応できるとする。Symantecでアジアパシフィックおよびジャパンコンシューマ担当バイスプレジデントを務めるDavid Freer氏によれば、NIS2010などに搭載されたレピュテーションで、すでに1770億件を評価しており、これまでも「多くの脅威から保護してきた」としている。
こうした技術の搭載によって、英Dennis Labsが2009年12月に実施した調査では、テストした10製品中唯一100%の保護を達成してトップの成績になるなど、第三者機関の調査でも高評価を得ているそうだ。
PCチューンナップ機能では「起動マネージャ」を強化。PC起動時に同時起動するアプリケーションを減らしたり起動タイミングをずらしたりすることで、PCの起動時間を短縮することができる。シマンテックのコンシューマ事業部門リージョナルプロダクトマーケティング シニアマネージャ、風間彩氏によれば「特にWindows 7で効果が高かった」と実験結果を紹介し、66.39秒の起動時間が39.37秒にまで高速化されたそうで、1日1回のPC起動をすれば、1年間に3時間が節約できるとしている。
基本的なパフォーマンスでは、マルウェアのスキャン時間やメモリ使用量が他社に比べて少なくなっており、日々のPC操作に与える影響も最も少なかったという。
バックアップ機能では、購入代金によって2GBと25GBのストレージ容量が選択でき、データのバックアップとリストアに加え、Norton Online Backupのウェブサイトにアクセスして、バックアップとは別のPCにデータをダウンロードできる。ファイルを共有する機能も用意され、バックアップした任意のファイルを選択して共有リンクを作成し、それをメールで送るなどすれば、他人とファイルを共有することができる。
さらに、今回新たにスマートフォン向けの専用アプリも開発。iPhoneおよびAndroid向けに2つのアプリをベータ版として提供。それぞれのスマートフォンからデータのダウンロードができるようになった。iPadに関しても、発売に合わせる形で提供したい考えだ。普及を見ながらWindows Mobileのようなほかのスマートフォンへの対応も検討していく。
ノートン 360 バージョン4.0は、Windows XP、Vista、7に対応し、ダウンロード版の同社直販サイト価格は、2GBのオンラインストレージを含む標準パッケージが8480円、25GBのプレミアエディションが9980円。5つのPCにインストールできるスモールビジネスエディション5PCが16480円、同10PCが31480円。店頭のパッケージ価格はいずれもオーププライス。店頭では2PCにインストールできる2コニコパック(実売想定価格8480円)、同時購入版(同6480円)も発売される。
また、2月23日から9月30日まではキャッシュバックキャンペーンを実施し、2000円分のギフトカードがキャッシュバックされる。なお、既存のノートン 360ユーザーは、利用期間内であれば無償でアップデートが可能。
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