IBMはテクノロジを利用して、よりグリーンで、よりスマートな建物を作ることを目指している。
IBMは米国時間2月22日、「Smarter Planet」イニシアチブの次の段階である「Smarter Buildings」への取り組みで、パートナーおよび顧客と協力することを発表した。目標は、建物や製造工場などの施設におけるエネルギーや水の消費量を減らし、運営を容易にすることだ。
IBMが22日に発表した新たなパートナー企業の1社が、建物内でのエネルギー使用を最適化する製品の製造を手がけるJohnson Controlsだ。両社は、Johnsonのエネルギー効率に優れたテクノロジとIBMの「Tivoli」ソフトウェアを組み合わせて、電力使用の監視および管理手段を顧客に提供する計画だ。IBMはこのソリューションによってコストを削減できると考えている。具体的には、建物の所有者は、無駄なエネルギー使用の検知や温室効果ガスのレベルの計算、建物内のスペース管理の改善などを実現可能になる。
IBMは、テネシー川流域開発公社(Tennessee Valley Authority:TVA)という大口顧客を獲得したことも明らかにした。TVAは現在、IBMのソフトウェアを使って、化石燃料や水力、原子力、風力など、工場内のさまざまな動力源資産の監視および管理を行っている。TVAは、「Maximo for Nuclear Energy」を含むIBMの「Maximo Asset Management」を使用している。
Maximoソフトウェアは、サプライチェーンとそのほかのビジネスプロセスを統合し、顧客が全ての資産を一元的に管理するのを支援するよう設計されている。Maximoは、TVAの古くなったメンテナンスおよびサプライチェーンソフトウェアとレガシーアプリケーションを置き換える形で導入された。
IBMによれば、米国最大の電力会社の1社であるTVAは、29の水力発電ダム、11の石炭発電所、11の燃焼タービンプラント、3つの原子力発電所、1つの揚水式発電所、さらに風力タービンとメタンガス、ソーラーパネルを組み合わせて利用する18のグリーン発電所を通して、発電を行っているという。エネルギーは1万6000マイルの送電線を通して、TVAサービスエリア内の約900万人に届けられる。サービスエリアにはテネシー州と、そのほかの6州の一部地域が含まれる。
IBMによると、同社とTVAの今回の取り組みは、米国の電力会社が立ち上げた企業資産管理プロジェクトとしては、これまでで最大規模のものになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス