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NEO第1号のユビキタス、ゲーム関連の売上好調で株価暴騰--新製品にも期待感

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 通信ソフト開発を手掛けるユビキタスの株価が暴騰している。2月に入って突如人気化し、月初の4万3000円から2月18日には12万3400円まで上昇。ジャスダック証券取引所が先端企業向けに創設した新市場、NEOの第1号上場銘柄として華々しく株式公開した企業だが、株式公開後は業績面で苦戦。市場の期待に応えられず、株価は低迷を続けてきた。

 ユビキタスは2007年11月に株式公開。任天堂の「ニンテンドーDS」のWi-Fi通信用ソフトを開発し、「ニンテンドーDS」の大ヒットとともに業績を急拡大させてきた。上場当時から任天堂依存型の収益体質の改革を掲げ、半導体や家電分野への進出、育成を目指してきたが叶わず、ニンテンドーDS向け売上高の拡大が一服して業績成長力を失っていた。2009年3月期業績は非連結売上高こそ2008年3月期実績比7.6%増となったものの、経常利益は同32.1%減。2010年3月期も当初は増収減益と収益力の低下が続く見通しだった。

 株価が突如人気化した材料は業績の再成長軌道入りが明らかになったこと。会社側は1月末、2010年3月期業績計画の大幅な上方修正を発表。売上高は従来予想9億8000万円から10億8000万円(2009年3月期実績比14.2%増)へ、経常利益は2億7000万円から4億800万円(同36.9%増)へ増額した。スクウェア・エニックス・ホールディングスの「ドラゴンクエスト9」など、ニンテンドーDS向けで大ヒットタイトルが誕生したことで主軸のゲーム関連売上高が増加。育成中のデータベース事業も好調に推移しているという。

 2月5日に開示した第3四半期(2009年4〜12月)決算は、売上高が前年同期比24.5%増の8億2400万円、経常利益は同87.5%増の3億6400万円だった。この実績数値で試算すると、経常利益の進捗率は89.2%。1月末に発表した大幅増額修正値がなお、保守的であることも明らかになっている。ユビキタスは同日、NEO上場企業に義務付けられている中期経営計画のマイルストーン開示も修正。2010年3月期業績計画を上方修正したことによるもので、2011年3月期以降の見通しは据え置いている。ここでも保守的な姿勢を崩していない。

 業績面の好調に加え、新製品「QuickBoot」への期待感も高まっている。デジタル家電や携帯端末向けに採用が増えているLinuxやAndroidは、電源遮断から起動まで時間がかかることがネックとなっていた。ユビキタスの開発したQuickBootはAndroidを1秒で瞬間起動し、アプリケーション実行状態へ復元可能な新技術。システムの起動に必要なメモリ領域を優先的に不揮発性ストレージからRAMに復元することで、ほかの方式と比べて圧倒的な速度で瞬間起動を実現している。

 2月15日に達成した株価10万円台乗せは2008年9月以来。現在も上値を追っており、決算発表の一巡で手掛かり材料を欠く新興市場で一際目立つ動きとなっている。業績面の急速な復調に加え、新製品の将来性も手掛かり材料に、株価の人気が継続していきそうだ。

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