今年も早くも1カ月が過ぎ、2月となった。
この1カ月のオンラインに関連する話題を見ると、2010年はソーシャルメディアの活用が本格化しそうな兆しがみえる。その中でも、今一番のホットトピックといえば、言わずもがな、ツイッター(Twitter)であろう。
関連する話題は毎日途切れることなく発信されている。弊社でも去年より、インターネット視聴率をもとにTwitter.comへのアクセス者数のトレンドを何度か発表しており、メディアにも取り上げられている。
今回は、ソーシャルメディアの代表格のひとつとして認知されているツイッターの盛り上がりをアクセス者数にプラスして、話題性という観点からも確認してみたい。
ツイッター自身がソーシャルメディア上でどのように話題となっているのか、弊社のBuzz分析サービス、『BuzzMetrics』から簡単にその盛り上がりを確認してみた。図1は昨年1年間の視聴率トレンドとBuzzのトレンドを比較したグラフになる。
一目瞭然、両トレンドには相関がみられ、特に7月以降の盛り上がりに関しては強い相関がある。7月以降の伸びは、著名人、政治家が続々とツイッターを使用し始め、メディアでも話題となり広く認知されたことによる盛り上がりである。
これは今さら説明する必要もないだろう。しかし、Buzzボリュームをみると実は5月にもう一つの山が存在しているのがわかる。Buzz上ではアクセスの増加より手前、4月、5月時点で一旦話題となっていた。
アクセス数との関係からみると、一部の人間が大きく盛り上がっていたという構造になるだろう。キャズムを超えたかという議論はこの頃からなされていたが、このグラフを見ると見えてくるものがある。ちなみに筆者もツイッターを始めたのは5月からであった。
では、この4月、5月のボリュームに関して、何がきっかけとなっていたのか? これを紐解く一つとして、英語圏での話題の盛り上がりを照らし合わせると面白い結果が見えてくる。図2は英語圏でのTwitterに関するBuzzボリュームのトレンドをかけ合わせた。
英語圏では、4月から6月にかけて、ツイッターに関連する話題が最もピークとなっていた。米国発で話題が波及し、日本でも盛り上がった構図となり、その後は、前述したとおりである。
一方、英語圏では7月以降は落ちついた状況にある。日本語での4月、5月での実際の記載内容も、「話題になっているので始めてみた」という趣旨の記載が目立っていた。筆者の個人的な経験でも、5月に米国に出張した際に、現地のアナリストから日本でのツイッターの状況をしきりに聞かれたことを思い出す。
また、10月末にニューヨークで行われたDigital PR Next Practices Summitというセミナーに参加した際は、200名近くいた出席者の中でツイッターアカウントを企業として活用している参加者が半数以上であり、5月の盛り上がりから、約半年で企業側も積極的に活用に乗りだしたといった状況になっていたようだ。
日本は昨年後半から大きく盛り上がりを見せているが、その他の言語圏ではどうか? 図3は各言語におけるトレンドである。
これを見ると、昨年前半は英語とその他言語に大きな開きがあったが、12月では日本が大きく伸び、ついでフランス語、スペイン語となっている。いずれの言語でもボリュームは右肩上がりとなっていた。
このように世界的にも盛り上がりを見せているツイッターが、今後どのように発展していくのか目が離せない。日本でも、ツイッターをはじめとして、ソーシャルメディアの企業活用について活発に議論されている。もはや、ソーシャルメディアがマーケティング上無視できない存在になったことは間違いないだろう。
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