Appleの「iPad」は、2009年の技術業界で発表に対する期待が最も高かった製品だ。果たして完成した製品はそのうわさや憶測に見合ったものだっただろうか?少なくともサンフランシスコで開催されたイベント後にCNETと話をした数人の業界アナリストらは、同製品に感心したようである。
市場調査企業Interpretの戦略および分析担当バイスプレジデントを務めるMichael Gartenberg氏は、「Appleは今日、見事にやってのけた」と述べた。「(Appleは)やるべきことをやった」(Gartenberg氏)
技術調査企業Gartnerの調査バイスプレジデントVan Baker氏もこれと同意見だった。「まさにホームランだ。学校の教室や家庭のリビングルームなど、どこでも使える」と同氏は述べた。
今回の発表の中で誰もが驚いたことの1つは、その価格である。iPadの価格に対する市場予測は、600〜1000ドルの間というものだった。そこへAppleは多くの予測を下回る、基本モデル499ドルという思い切った価格を提示した。
Gartenberg氏は、「かなり思い切った価格だが、それによって多くの顧客を取り込むことになるだろう」と述べた。
iPadには、それ以外にも多くの素晴らしい点がある。Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏は米国時間1月27日の基調講演で、同製品には同社の「最先端技術」が搭載されていると述べた。おそらくそれよりも重要な点は、iPadが「iPod」や「iPhone」に対して構築されたものと同じエコシステムを使用することである。
iPadでは、iPhoneと同じアプリケーションがすべて動作する。したがって購入済みのアプリケーションを、この新しい端末でも使用することができるのだ。それだけで、新しい端末を購入するときにユーザーが最も悩む問題が1つ解消されることになる。
Jobs氏は、iPhoneまたは「iPod Touch」を所有しているユーザーが存在することから、iPadの使用方法を知っているユーザーが既に7500万人いることになると述べた。InterpretのGartenberg氏も、その点に着目した。
Gartenberg氏は、「Appleは、この数年間で同社がユーザーに教えたことをすべて活用している」と述べた。「iPod、iTunes』、マルチタッチ、iPhone、動画、音楽、そしてApp Storeのすべてが活用されている」(Gartenberg氏)
AppleはiPadを、iPhoneとネットブックの中間に位置づけている。Jobs氏は、「ネットブックは、どの点においても優れてはいない」と述べ、Appleはそれ以上のものを提供したいと考えたと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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