2009年はネットブックにとって好調な年だったが、それ以外のポータブルPC市場にとっては、それほどでもなかった。
DisplaySearchの最新の調査結果によると、2009年におけるネットブックの売上高は、出荷台数が103%増えたこともあり、前年比72%増となる114億ドルに達する可能性が高いという。しかし、ノートPC全体の売上高は、前年から約7%減となる見通しだ。
米国時間12月22日に発表された最新の「DisplaySearch Quarterly Notebook PC Shipment and Forecast Report」によれば、ネットブック(ミニノートPC)の売上高の急増は、ウルトラポータブルやより大型のノートPCの不振を相殺するほどのものではなかったという。
2009年のノートPC出荷台数は5%増加する見通しだが、ベンダーが年間を通して値下げを行ったため、平均販売価格(ASP)は20%低下するだろう、とDisplaySearchは予測している。ネットブックと13〜16インチのノートPCの2009年におけるASPは、15%低下する可能性が高い。この2つのカテゴリはノートPC市場全体の85%を占めているため、このASP低下が持つ意味は大きい。
2010年の見通しについては、ネットブックとウルトラポータブルの平均を上回る成長により、ノートPCの出荷台数が16%増加する、とDisplaySearchは予測する。CULV(Consumer Ultra-Low Voltage)市場は、500ドル以下の11.6インチおよび12インチの新ポータブルPC群によって成長を牽引するだろう。しかし、2010年の売上高は、2009年比で21%の成長が見込まれるデスクトップリプレースメントPCを除き、ほとんどのポータブルセグメントで横ばいか減少となる可能性が高い。
DisplaySearchによると、ネットブックの人気は2010年から衰え始めるかもしれないという。出荷台数は20%増加する可能性があるが、売上高は横ばいとなり、ウルトラポータブルとより大型のノートPCの価格低下と性能向上が進む2011年には、減少に転じる見通しだ。
「ミニノートPCがノートPC市場に占めるシェアは安定化しており、2011年まで約20%を維持した後、シェア縮小が始まる、というのがわれわれの長期的な展望だ」とDisplaySearchのノートPC市場調査担当ディレクターであるJohn F. Jacobs氏は声明で述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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