Intelは米国時間12月4日、同社のグラフィックプロセッサ「Larrabee」は当初、ソフトウェア開発プラットフォームとしてのみ登場する見込みだと発表した。
10数年ぶりにディスクリートな(独立した)グラフィックチップのリリースを目指していた世界最大手のチップメーカーにとって、これは痛手だ。
Intelの広報担当者、Nick Knupffer氏は12月4日にこう述べた。「Larrabeeのチップとソフトウェアの開発は、当社がかつてプロジェクトのこの時期に期待していた状況よりも、遅れをとっている。結果として、最初のLarrabee製品は、独立したディスクリートなグラフィック製品としてはリリースされないだろう」
「そうではなく、(Larrabeeは)社内および社外での使用に向けたソフトウェア開発プラットフォームとして利用されるだろう」とKnupffer氏は付け加えた。Intelは、最初のソフトウェア開発プラットフォーム製品(あるいは「開発キット」)が2010年にリリースされた後、他のどんなバージョンが登場する可能性があるかについては言及していない。
Jon Peddie Researchの社長で、グラフィックチップのアナリストであるJon Peddie氏によると、Intelはパフォーマンス目標を達成しておらず、このことは、2009年11月に開催されたスーパーコンピュータのカンファレンスSC09で明らかになったという。
慢性的に開発が遅れていたLarrabeeは、当初2008年にリリースされる予定で、NVIDIAとAdvanced Micro Devices(AMD)のATIグラフィック部門がそれぞれ出しているディスクリートなグラフィックチップと競合するはずだった。
Intelは、Larrabeeソフトウェア開発プラットフォームのリリース予定日を明言せず、「来年(2010年)」とだけ述べている。
Intelによると、同社初となるCPU内部にグラフィック機能を統合したチップを2009年12月に出荷する計画に変更はないという。この新しい「Atom」プロセッサは、「Pineview」と呼ばれ(プラットフォームの名称は「Pine Trail」)、ネットブックへの搭載が想定されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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