気候変動がカリフォルニア州に及ぼす影響を視覚化するマッピングツールをGoogleが開発中だ。Googleとカリフォルニア州知事のArnold Schwarzenegger氏が米国時間12月2日、明らかにした。
このプロジェクトは、カリフォルニア州天然資源局(California Natural Resources Agency)とSchwarzenegger氏、さらにカリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)とGoogle.orgが資金を提供しているストックホルム環境研究所(Stockholm Environment Institute:SEI)の3者による共同研究から生まれた。
SEIが発表した声明によると、「その多くがマップに基づいている関連情報を、政策決定者が気候変動に関する研究結果を気候変動適応に関する効果的な決定や政策に変えられるような形で彼らに提示するプロセスには、重大なボトルネックが存在する」という。
ユーザーが気候変動によって自分たちの住むコミュニティーが変化していく様子を確認できる「CalAdapt Google Earth」ツールは、2010年9月まで一般向けには公開されない。しかし、Google.orgは2日、Schwarzenegger氏がナレーションを担当する2本の関連動画をリリースした。この3分間(以下を参照)と7分間の動画はいずれもGoogle Earth CalAdaptツールによって把握しやすくなるデータがどんなものであるかを示している。さらに、7分間の動画ではさらに、Schwarzenegger氏の懸念と政治的取り組みも取り上げられている。
CalAdaptは、カリフォルニア州が利用できる最新の科学データによって割り出された気候変動の影響を視覚的に提示する。これには、温度変化や水不足に関する過去のデータも含まれる。例えば、シエラネバダ山脈の雪塊氷原がさまざまな速度で溶けた場合を想定し、その場合に起きることをモデル化したデータも含まれる。さらに、嵐や海面上昇が発生したとき、同州内で最も影響を受ける海岸線を示すデータも含まれる。
確かに、CalAdaptは、カリフォルニア州の今後の気候変化に対する科学者たちの見通しを一般市民に提示する教育ツールである。しかし、同ツールは、カリフォルニア州が農業から商業地開発まで、あらゆることについて「気候適応戦略(Climate Adaptation Strategy)」を策定することを求めるSchwarzenegger氏の行政命令とも符合している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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