Ubuntuはテクノロジに詳しいLinuxユーザーの間では相変わらず人気があるが、課題に直面している。サーバは、Linuxが一般的であり収入を得やすい分野であるが、「Red Hat」が依然として優勢だ。一方デスクトップPCとノートPCでは、Linuxはメインストリームユーザーの間で「Windows」や「Mac OS X」と争うところまで到達していない。
Ubuntuを支援するためにShuttleworth氏が創立したCanonicalは、これまでのところ利益を生んでいない。同氏は、Canonicalはいつ黒字になるのかと聞かれると、決まって抗弁する。
同氏はいつも、Canonicalのビジネスはいつか実を結ぶと楽観的だ。売り上げは伸びていると言う。
「エンタープライズ市場で牽引力を構築するには長い時間がかかるが、その牽引力が見えてきた。われわれの成長は誇るべきものだ」(Shuttleworth氏)
Linuxには、一般のPC向けのWindowsの代替物として10年以上の歴史があるが、これまでのところ、プログラマーや技術的に進んだユーザー以外にはあまり広まっていない。普及しない理由としては、新しいOSを学びインストールするのが難しいこと、「Microsoft Office」「Quicken」「Photoshop」やゲームといったソフトウェアがないことが挙げられる。
それでも、Shuttleworth氏は概して楽観的だ。コンシューマー市場で成長するための1つの鍵は、コンピュータメーカーに採用してもらうことだろう。その点で同社は進歩しているとShuttleworth氏は見ている。DellはUbuntuマシンを提供している。そしてIBMは先週、IBMの「Lotus」ソフトウェアスイートとUbuntuを組み合わせた「IBM Client for Smart Work」というソフトウェアパッケージを発表した。
では、LinuxがPC向けOSとして飛躍するには、どうしたらよいだろうか。Ubuntuはバージョン9.10で、起動の高速化やオーディオの改善といった基本事項に引き続き取り組んでいるが、Microsoft以上にMicrosoftらしくなるというだけの戦略では、成功は難しいだろうとShuttleworth氏は考えている。
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