世の中には、自己啓発書と呼ばれる部類の本があふれていて、いったいどれを読めばいいのか分からないほどだ。そこで、迷ってしまう人には本書をまずおすすめしたい。なぜなら、あらゆる自己啓発書の良い所がすべて詰まったような本だからだ。
タイトルの「フォーカル・ポイント」とは、中心とか焦点という意味であるが、本書では「最も大切なポイント」のことを指している。「『最も大切なポイントを見極める能力』が、あなたが人生においてどれほどのことを達成できるかを決める」と序章にあり、仕事やプライベートにおいて、そのフォーカル・ポイントを見極めるための手順が、丁寧に説明されている。
しかし、単にフォーカル・ポイントを見つける術を教えてくれるだけではない。フォーカル・ポイントを実行するかどうかは、本人に責任があり、何事であれ、自分の人生に責任を持てるのは自分だけだといい、我々の目を覚まさせる。そして「誰かができたなら、あなたにもできる」と活を入れる。
本書は、絶版になっていたものの、本田直之氏の情熱で再翻訳・再出版された。巻頭の「監訳者のことば」で述べられる熱い思いを読むと、余計に本書に対する期待が高まるだろう。
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