独立行政法人情報処理推進機構 セキュリティセンター(IPA/ISEC)は10月5日、9月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。また、オンラインゲームを利用していて不正アクセスの被害に遭ったという相談や届出が多く寄せられていることから、オンラインゲーム利用者に対して自己防衛策を講じるよう呼びかけている。
オンラインゲーム利用者から寄せられる被害の内容は、一般にアカウントハッキングと呼ばれるもので、オンラインゲームを利用する際に必要なユーザーIDとパスワードを第三者に悪用され、ゲーム内のキャラクターが所持するアイテム(ゲーム内の武器や通貨)を盗まれたというものが多い。
被害を受けた原因としては、ユーザーIDとパスワードを盗むウイルスに感染した可能性や、「アイテムをあげる」などとほかの利用者から言われ、パスワードを聞き出された可能性などがあるという。一般的なウイルス対策のほか、どのような相手とのやり取りにおいてもユーザーIDとパスワードを教えないことが重要としている。
コンピュータウイルスの届出状況では、検出数は約7万6000個と、8月と同水準であった。第3四半期全体では、減少傾向が続いている。また、届出件数は1301件と、8月から6.5%増加した。検出数の1位は「W32/Netsky」で約6万8000個、2位は「W32/Mydoom」で約2700個、3位は「W32/Mytob」で約2600個であった。
不正アクセス届出状況では、届出件数は11件で、このうち8件が何らかの被害に遭っていた。不正アクセスに関連した相談件数は44件で、このうち13件が何らかの被害に遭っていた。被害届出の内訳は、侵入3件、なりすまし4件、その他1件となっている。
このほか、相談総件数は1653件であった。このうちワンクリック不正請求に関する相談は650件、セキュリティ対策ソフトの押し売り行為に関する相談は6件となっている。
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