Wi-Fi Alliance、「IEEE 802.11n」正式仕様の認証プログラムを開始

文:Dong Ngo(CNET News) 翻訳校正:編集部2009年10月01日 12時21分

 Wireless-N(802.11n)規格が正式に承認されたことを受け、ワイヤレス製品の相互運用性を保証するための試験および認証を実施する非営利団体であるWi-Fi Allianceは米国時間9月29日、同規格の正式仕様に対応する認証プログラムを開始した。

 Wi-Fi AllianceのマーケティングディレクターであるKelly Davis-Felner氏によると、正式仕様には、異なる解釈が可能な多くのオプションや項目が含まれており、それにより各製品が相互に運用できない可能性があるため、この認証プログラムは今後も必要であるという。「われわれの認証プログラムは、製品が正式規格に準拠し、相互運用することを保証するものである」とDavis-Felner氏は付け加えた。

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 新しい認証プログラムは、基本的にはDraft N 2.0に対して使用されたものと同じだが、以下のような新しいオプション機能に対する試験が数項目追加されている。

  • 最大3つの空間ストリームへの同時送信のサポートに対するテスト
  • さらに効率的にデータを転送するためのパケット集約(A-MPDU)
  • 一部の環境における信頼性を改善するために、複数のアンテナを符号化する手法である空間時間ブロック符号(STBC)
  • 2.4GHz帯において40MHzで動作する場合の「good neighbor(近接する他システムに干渉しない)」動作に向けたチャネル共存手法

 またDavis-Felner氏は、Wi-Fi Certified Draft Nと認証されたすべての既存製品は、新しくWi-Fi Certified Nと認証される製品と相互運用可能であると述べた。正式仕様は、Draft N 2.0の仕様にいくつかのオプションを追加しただけであり、大きな変更点はないことがその理由である。

 つまり、Draft Nに準拠する既存製品のほとんどが、ファームウェアによって正式仕様に準拠するようにアップグレード可能であることになる。ただしアップグレードした場合は、正式仕様であるNへの準拠認証を取得するために再度試験を受ける必要がある。

 現時点では、Wi-Fi Certified Nの製品はまだ市場に提供されていないが、数社のベンダーが自社のハードウェアを相互運用性試験のためのテストベッドに向けて提出済みであり、それらの製品が、新しい認証プログラムによる最初のWi-Fi Certified N製品になる予定である。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ

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