ソーシャルネットワーキングは、電子メールに代わる個人的な通信手段であるように思われているかもしれないが、Nielsenが米国時間9月28日に発表した調査結果によると、1日を通して複数のソーシャルメディアサイトを訪問するユーザーは、ソーシャルネットワーキングにそれほど参加していないユーザーよりも、長い時間を電子メールの読み書きに費やしているという。
Nielsenは、ソーシャルネットワーキングがウェブ利用者らのオンライン活動に与える影響について考察した後、ソーシャルネットワーキングが電子メールに与える影響を調査することを目的に、「ソーシャルメディアを利用すると電子メールの使用量が減少する」という同社の仮定をテストした。
同調査会社はまず、ソーシャルメディアに費やす時間に応じて、調査対象者を4つのグループに分類した。ソーシャルメディアの利用頻度がそれぞれ低い、普通、高いの3つのグループと、まったくソーシャルサイトを利用しないグループの4つである。
ソーシャルネットワークの広告に対するユーザーの動きを測定するために最近Facebookと提携したNielsenは、上記のデータを骨組みとして、それぞれのグループのユーザーが、1年間でどのくらいの頻度で電子メールプログラムを使用したかを調べた。
Nielsenがデータ分析により得た結果は、同社の仮定と相反するものであった。調査員らによると、「実際には、われわれの最初の仮定に反して、ソーシャルメディアを利用すると、電子メールの使用量が減少するどころか増加した。特にソーシャルメディアの利用頻度が高いグループにおいてはそうだった」という。
今回の調査はそれで終わりだったが、調査員らは「Facebookのようなソーシャルメディアサイトでは、自分の投稿や自分が関与するものに誰かがコメントすると、自分の受信ボックスにメッセージが送信され、また、設定によってはほとんどすべてのアクティビティに対し、更新情報が送信されるように設定することができること」が、この相関関係の要因かもしれないと述べた。また調査員らは、ソーシャルネットワークによって人々が築いたつながりが、「電子メール、電話での会話、さらには実際に会うというつながりへと発展している」と考えている。
Nielsenは、今回の調査は単純なものであったと述べ、「使用レベルだけでなく、特定のユーザー層や行動別グループの間でこの関係に違いがあるかを調べるために、より堅牢な手段によってプラットフォーム間の相関関係を調査する」計画である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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