ヒメナ・アンド・カンパニーでは現在、肥満遺伝子の検査サービスや遺伝子を元にした血液型検査サービスなど、単一の遺伝子情報に特化した検査サービスを提供している。これは専用のキットを使って口腔(こうこう)内の粘膜を取得、同社に送付すると、1週間弱で結果が送られてくるというものだ。いずれも同社サイトから購入できるほか、提携するエステなどのメニューとして提供されている。
そんな同社だが、7月に遺伝子検査を手掛けるG&Gサイエンスとの協業を発表。9月半ばをめどに、生活習慣病や遺伝的ルーツを調査し、オンラインで情報を提供するサービスを開始する予定だという。
このサービスでは同社と提携する医療機関にて血液を採取し、G&Gサイエンスの検査施設に血液を送付する。施設では8〜12週間程かけて検査を実施し、その詳細な結果を会員専用のウェブサイトで提供する。また医療機関にも検査結果のダイジェスト版が送付されるため、疾病に対するリスクについて医師からアドバイスを受けることも可能となる。情報の匿名性が気になるところだが、ヒメナによると、サービスを受けるユーザーの個人情報は自社と医療機関のみで保持し、検査施設には匿名の状態で血液を送るなどの対策を取るという。
ウェブサイトでは、肥満や糖尿病といった各種生活習慣病についてのリスクをはじめ、遺伝的なルーツ、アルコール耐性といった情報を公開する。料金はサービス開始当初1回20万円程度になる予定。ヒメナによると、世界的に見てアジア圏の遺伝子解析データは少なく、非常に価値が高いのだという。そのため「データを蓄積し、研究機関などに提供していくことでユーザーに利益を還元し、数年内に2、3万円程度でサービスを提供できる」としている。
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