東芝の100%子会社で液晶パネルなどの生産、販売を手がける東芝モバイルディスプレイは7月15日、兵庫県姫路市にある生産拠点の姫路工場とティー・エフ・ピー・ディーを閉鎖すると発表した。姫路工場の機能は石川県能美郡の石川工場に移管され、ティー・エフ・ピー・ディーは生産停止となる。
これは、液晶に対する大幅な需要後退と価格下落に対応するために実施されるもの。同社では「姫路工場の機能を石川工場に移転し生産拠点を集約化することで事業環境の変化に対応する意思決定のさらなる迅速化、効率的な経営体制の確立を図るとともに、基板サイズが小さく採算化が困難なアモルファス生産ラインを閉鎖することにより、固定費を圧縮し利益造出に向けた経営体質への転換を図る」としている。
姫路工場の機能は、2010年1月をめど石川工場へと移管し、従業員に関しては、石川工場および深谷工場に異動する。また、ティー・エフ・ピー・ディーは、2009年12月をめどに生産を停止する計画で、従業員は東芝グループ会社を中心とした再配置をすすめるとのことだ。
東芝モバイルディスプレイは、パナソニックが保有する株式を東芝が取得し、4月に社名変更を実施した子会社。すでに一部製造ラインの閉鎖など、再編を進める計画を発表していた。同社では、今回の生産拠点再編により、2009年度の最終利益で黒字化を目指すとしている。
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