[ブックレビュー]偏差値30から東大合格へ--「脳が良くなる耳勉強法」

高橋かづゆき2009年07月23日 12時03分
ディスカヴァー・トゥエンティワン
上田渉
詳細:単行本(ソフトカバー) / 240ページ / ディスカヴァー・トゥエンティワン / 価格:¥ 1,575 / 著者:上田 渉 / 発売日:2009/06/15 / 外形寸法 (H×W×D):18.6cm × 13.0cm × 2.4cm / 重量:0.3 kg
内容:偏差値30の高校生を東大合格へと導いたのは“聴覚”だった。自らオーディオブックのポータルサイトFeBe(フィービー)の運営を手がける著者が、大学受験にあたり生み出した「耳学習法」。その経験を元に具体例を手ほどきする。

 著者の上田渉氏は高校時代、勉強する意味が分からなくなり勉強をやめ、一時は偏差値が30まで落ち込んでしまった。しかし3年生になる頃に一念奮起し東京大学を目指し、2浪を経て合格を果たしたという過去を持つ。

 耳勉強法はその頃、上田氏が東大を目指すにあたり効果的な学習方法を模索した結果、行き着いた方法であり、文字通り耳を使った勉強法である。

 学びたい分野の講義、講演、対談などのオーディオブックを活用して、文章を見るだけでなく耳からも取り入れ、聴覚を存分に活用することにより、効果的に学ぶことが出来るようになるという。

 本書では、耳勉強法のメリットと科学的な根拠を説明しているのはもちろんなのだが、おもしろいのは理論だけでなく具体的な学習方法が著者の実際の経験を交えて語られている点だろう。

 例えば本を黙読する場合、「心の中の声」を自分の声ではなく、好きなタレントや声優の声を思い浮かべでする「イタコ読書法」などはおもしろい学習方法だ。

 また、著者自身が使っている万年筆の銘柄や紙、便利なサイトやグッズなども具体的に紹介されている。耳勉強法により良い環境作りのため、実際に使ってみて良かったヘッドホンやMP3プレーヤーなども紹介されている。

 世にある便利な物を最大限に生かして、勉強に貪欲に取り入れていく姿勢は、新たな時代の勉強方法を予感させる。

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