Data Domain買収をめぐる争いにおいて、NetAppより高い金額を提示しようとするEMCの意思は固い。しかしNetAppも、争わずして引き下がるつもりはないようだ。
EMCが米国時間7月6日、Data Domain買収の提示額を1株あたり33.50ドルに引き上げたことを発表した後、NetAppは2度の回答でこれに応戦した。最初の回答は曖昧なものだが、2度目はかなり明確なものであった。
NetAppの最初の回答は、次のようなものだった。
NetAppの会長兼最高経営責任者(CEO)であるDan Warmenhoven氏は声明で、「EMCの提示額引き上げに対し、NetAppの取締役会は、当社株主への信認義務と厳格な買収戦略に留意しながら選択肢を慎重に検討する」と述べた。「近いうちに検討結果を発表する予定だ」(Warmenhoven氏声明)
その検討結果は6日中に発表された。NetAppはData Domain買収に対する意欲を再度明確にし、(EMCの提示額引き上げにもかかわらず)自社の提案の方が「優れている」と主張した。また同社は、米証券取引委員会(SEC)がNetAppの買収提案を有効であると認めたと発表し、株主投票に向けての障害を取り去った。
さらに米連邦取引委員会(FTC)も、この合併に関する合意を既に承認している。つまり、FTCがこれ以上合併に関する調査を実施することなく、株主らが承認すれば、NetAppによるData Domain買収は適時に完了することになる。
Warmenhoven氏は、「これらの重要な段階が完了していることをうれしく思っている。これにより、明確で適時な締結に向けて体制が整ったと考えている」と述べた。「これまでと変わらず、われわれの提案がEMCによる提案よりも優れていると信じている」(Warmenhoven氏)
Data Domainの取締役会は、8月14日に特別株主総会を開き、合併に関する投票を実施する。
Data Domain買収をめぐる争いは5月20日、NetAppが1株あたり25ドルを提示したところから始まった。EMCは6月初め、それを上回る額を提示した。
NetAppとの合意をめぐってData Domainに対する訴訟もあったが、両社は今回の買収を締結させようと決意しているようだ。EMCの次の動きが注目される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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