NECとメディアグローバルリンクスは7月1日、放送システム分野において事業提携したと発表した。放送事業のワークフロー全体をIP化し、効率化するのが狙いだ。
すでに両社は放送分野で求められる要求水準を満たすIP技術を実用化しているという。また、世界で初めて放送局内の主要ネットワークをIP化することを目的に構築が進められているフジテレビジョンの新回線センターでは、両社ともにメインベンダーとなっている。ここに納入されたメディアグローバルリンクスのIPビデオルータは、3.2テラbpsの処理能力を持ち、一度に800本の非圧縮HD映像を扱える。
メディアグローバルリンクスは、放送分野で高精細映像のIP伝送技術を持つ。同社の製品は2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会や2008年北京オリンピックなどでHD映像を全世界に配信するための伝送装置として採用されたという。一方、NECは放送分野において、地上波デジタル放送での放送局への主調整室設備や全館システムの取りまとめなどをした実績を持つ。
具体的な提携として、両社はまず日本における放送局のシステムに対し、メディアグローバルリンクスのIPルータを利用し、NECが回線センターのシステムなどを提案していく。両社によると、今後複数年にわたり、日本国内だけで合計400億円から500億円の市場が見込めるとのことだ。
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