Appleの第3世代「iPhone」には多大な関心が寄せられているにもかかわらず、発売日である米国時間6月19日には、これまでのようなAppleファンによる大行列はできないかもしれない。
2007年6月の最初のiPhone(および2008年7月の「iPhone 3G」)の発売初日には、米国各地でAppleとAT&Tの店舗の前に長蛇の列ができ、Appleの製品は初めてという人も、Appleの大ファンという人も、話題のiPhoneを誰よりも先に手に入れようと殺到した。熱狂的なiPhoneファンの中には、行列の先頭を確保するために徹夜する者まで現れた。そしてその結果、同製品発売日にはいつも、過熱したメディア取材が繰り広げられた。
しかし19日の発売初日は、そうはならなそうである。それにはいくつか理由がある。つまり、iPhoneの現行ユーザーは、AT&Tのポリシーによりアップグレードを待たなければならない状況になっていること、ハードウェアアップデートに、これまでのような劇的な変化がないこと、行列を作るほどの新規性はもはや存在しない可能性があること、である。
iPhoneの現行ユーザーに対するAT&Tのポリシーは、最大の障害となっているようだ。同ポリシーは17日、少し変更された。契約により、現在から9月までの間に電話機アップグレードの権利を有しているか、iPhoneサービスに対して毎月99ドル以上を支払っているAT&Tユーザーは、新規AT&Tユーザーと同価格(16GBモデルが199ドル、32GBモデルが299ドル)で「iPhone 3G S」を購入することができる。しかしこの条件に該当しないユーザーは、16GBモデルが399ドル、32GBモデルが499ドルという「早期アップグレード価格」での購入が必要である。2年契約を結ばない場合の定価は、それぞれ599ドルと699ドルである。
つまりAT&Tは、iPhoneの新モデルを毎年入手しようとする多くの既存ユーザーに対し、非常に高い価格を設定している。その理由は明白である。AT&Tは、契約を結んでくれるユーザーに対し、新しい携帯電話のコストを肩代わりするが、それを毎年繰り返したくはないと考えているのだ。しかしその代償として、19日の発売日には、少なくとも一部の最も熱心で忠実なiPhoneユーザーを遠ざけることになりそうである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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