Appleは米国時間6月16日、同社のサポート関連情報サイトに新しいエントリを加えた。一読すると特定の企業のことを書いていないようにみえるが、行間を読む必要がある。
Appleが新たに加えた「iTunes:About unsupported third-party digital media players」(iTunes:サポート対象ではないサードパーティー製デジタルメディアプレーヤーについて)というタイトルのエントリは、「iTunes」と同期できるとする「いくつかのサードパーティー」製デジタルメディアプレーヤーの主張に向けられたものだ。この「いくつかのサードパーティー」という言葉は、明らかに「Palm」を指している。Palmは最新のスマートフォン「Palm Pre」で、iTunesと同期できる機能を提供しており、同社幹部は5月に開催されたカンファレンスD:All Things Digitalで、このiTunes同期機能を披露してみせた。
Appleは以下のように記している。「いくつかのサードパーティーが、自社のデジタルメディアプレーヤーはAppleソフトウェアと同期可能と主張している。しかし、Appleは非Apple製デジタルメディアプレーヤーに対してサポートを提供しないし、互換性の検証も行っていない。また、将来ソフトウェアに変更が加わり、そのために最新のiTunesソフトウェアで、非Appleのデジタルメディアプレーヤーとの同期が提供されなくなる可能性もある」
これは、Appleが望むときにiTunesのソフトウェアアップグレードを行うことで、Palm PreのiTunes同期機能を不能にできるという、AppleからPalmへのかなりはっきりした脅しともいえる。
Palmの主要投資家であるRoger McNamee氏は、Appleがこのように動くとは予測していなかったようだ。McNamee氏は、Palmの最高経営責任者(CEO)を務めるJon Rubinstein氏とともにこの機能を紹介した際、Appleが法的あるいは技術的手段によりこの機能を遮断できることを認めながら、「Appleが機嫌を損ねるとは思えない」と述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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