児童養護施設をネットで結ぶ「デジタル・ネイティブ・プロジェクト」--AT&Tら4社が支援

新澤公介(編集部)2009年06月17日 18時57分

 AT&Tジャパンは6月16日、NPO法人青少年国際教育促進協会リビング・ドリームスへ2万5000ドル相当の資金を提供し、都内11カ所の児童養護施設をITネットワークで結ぶ「デジタル・ネイティブ・プロジェクト」を支援すると発表した。

 リビング・ドリームスは2001年に設立されたNPO法人。国内15カ所の児童養護施設が所属し、親元を離れて暮らす2歳から18歳までの約750人が生活している。施設にはインターネットが接続されていない所もあり、IT環境は限定的で外部とのコミュニケーション手段も限られているという。

 デジタル・ネイティブ・プロジェクトでは、同世代のデジタル・ネイティブと同様に、施設で生活する子どもたちにもITテクノロジーを体験できる機会を提供することを目的としている。具体的には、施設間の子ども同士のコミュニケーションやインターネットを通じた学習、世界の子どもたちと交流する機会を支援している。

 AT&Tジャパンでは、2009年3月から施設へのヒアリング活動を実施し、PCやプリンタの搬入をしてきたという。これまでに、PC50台、プリンタ24台、無線LAN機器10台を導入してきたとしている。

 また、プロジェクトにはAT&Tジャパンのほか、デジタルアーツやバンクオブアメリカ・メリルリンチ証券、フュージョン・システムズ・ジャパンを含む4社が賛同している。各社の役割は、AT&Tジャパンが資金の提供。デジタルアーツは、導入されたPC50台に同社のフィルタリングソフト「i-フィルター 5.0」を無償で提供している。バンクオブアメリカ・メリルリンチ証券とフュージョン・システムズ・ジャパンは、PCのセットアップやシステム構築などをボランティアで実施しているという。

 AT&Tジャパン代表取締役社長である岩澤氏は「今回のプロジェクトを通じ、施設の子どもたちにITに触れる機会を提供することで、子どもたちの可能性を広げることができると信じています」とコメントしている。AT&Tジャパンでは今後、財団を通じてCSR活動に取り組みたいとしている。

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