EUがWindowsにブラウザを組み込むことは欧州の独占禁止法に違反しているとの考えを1月に発表したため、Microsoftはおそらく、EU側からそれ以上規制措置を受けることを回避するための行動をとったのだろう、とDirections on MicrosoftのアナリストであるMatt Rosoff氏は述べている。
「Microsoftは多額の罰金を回避するために先手を打ったのだと思う。EUからそうするよう指示されたわけではない。同社はまだ異議告知書に対して争っているところだ」(Rosoff氏)
では、メリットを得るのは誰か。PCメーカーがその立場にあるといえるだろう。販売する「資産」の価値が上がったからだ。PCメーカーはこれまで、新しいPCに競合ブラウザをデフォルトブラウザとして組み込む契約を提案することも可能だったが、それでもIEを搭載したPCを出荷していた。おそらく今なら、ブラウザメーカーは、自社のブラウザをマシンに唯一のブラウザとして組み込む契約を結ぶことができるかもしれない。
「このことで、メーカーが新たなプレースメントを販売できるようになるのは確かだ。以前はIEがバンドルされていたため、ブラウザメーカーがそのような契約を結ぶインセンティブはそれほどなかった」(Rosoff氏)
当然、排他的な契約を結ぶには多額の費用がかかるだろう。したがって、この新しい動きによるメリットを活かせる最適な立場にあるのは、(EUに対して不服申し立てを行った)OperaではなくGoogleであるように思われる。
Gownder氏は、欧州で販売される大半の新しいマシンには引き続きIEが搭載されるだろうが、一部の小規模なPCメーカーはMicrosoftのブラウザを搭載しないことを選択する可能性があると予想している、と述べている。
「いくつか契約が締結されるかもしれない。多くの場合には、IEが搭載されるか、またはIEともう1つ別のブラウザが搭載されると思う」(Gownder氏)
Microsoftについて、同社はIEだけでなく「Windows Live Mail」や「Windows Live Messenger」といった「Windows Live」プログラムを収録した「インターネットパック」ディスクを提供する計画だ、とRosoff氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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