市場調査会社のIDCが発表した最新の報告書によると、世界サーバ市場の第1四半期の売上高は25%低下し、少なくとも12年間で最低の水準まで落ち込んだという。
米国時間5月28日に発表された同報告書によれば、サーバ市場の第1四半期の工場出荷時売上高は99億ドルで、前年同期から24.5%減少したという。これは、IDCが12年前にサーバ市場の調査を開始して以来、最低の水準だ。
サーバの出荷台数は、前年同期から26.5%減少し、四半期の出荷台数としては過去5年間で最低となった。
IDCは、サーバ市場を、ボリュームサーバ(価格が2万5000ドル以下)とミッドレンジ(2万5000〜49万9999ドル)、ハイエンドエンタープライズ(50万ドル以上)の3つに分類している。2002以来、初めて3つすべての区分で売上高が減少した。
最も下げ幅が大きかったのはローエンドのボリュームサーバ市場で、四半期の売上高は前年同期比で30.5%減少した。ミッドレンジ市場とハイエンド市場の売上高の下げ幅は、それぞれ13.6%と19.5%だった。
「あらゆる分野の顧客が、新しい戦略的ITプロジェクトと進行中のインフラ刷新プロジェクトの両方を棚上げにしたため、第1四半期は、すべての地域で市況が悪化した」とIDCのエンタープライズプラットフォーム担当グループバイスプレジデントであるMatt Eastwood氏は声明で述べた。
サーバベンダー上位5社のうち、最も大きな打撃を受けたのはDellで、四半期のサーバ売上高は31.2%減少した。Hewlett-Packard(HP)の下げ幅は、26.2%だった。Sun Microsystemsは25.5%減、IBMは19.9%減、富士通/富士通シーメンスは18.8%減だった。
IBMとHPは最大手のサーバベンダーで、それぞれ29.3%のサーバ市場シェアを獲得している。
明るい面としては、Eastwood氏は、2009年内に状況が多少好転するとの楽観的な予測も示した。
「多くの企業は、新しいIT機器を導入するのではなく、サーバのライフサイクルを延ばし、既存資産の使用率を高めることに注力している」とEastwood氏は述べた。「こうした戦略は短期的には効果を上げるだろうが、顧客が2010年の本格的な景気回復に先立ってIT設備の補強を開始するにつれて、2009年後半にはサーバ需要が好転しはじめるとIDCは考えている」(Eastwood氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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