スカパー!2008年度決算--「2009年は攻めに転じる年」へ

加納恵(編集部)2009年05月14日 21時53分

 スカパーJSATグループは5月13日、2009年3月期(2008年4月〜2009年3月)の通期決算を発表した。営業収益は前年比120%の1454億円、営業利益は同150%の168億円、当期純利益は44%の40億円となった。純利益は前年比マイナスになったものの「安・近・短」や「巣ごもり」といった、消費者の生活スタイルにマッチしたサービス提供をすることにより、「営業収益についてはほぼ予想通り。経常利益については満足な結果となった」(代表取締役社長の秋山政徳氏)とした。

代表取締役社長の秋山政徳氏 代表取締役社長
秋山政徳氏

 1082億円の営業収益を上げた有料チャンネル事業では「スカパー!e2」の新規契約件数が、前年比4万8000件増の54万3000件へと拡大。個人解約率は前年同期比で2.9ポイント上昇したものの、これはスカパー!からスカパー!e2への移動も要因の1つと考えられ、純増数は2万5000件となった。これにより、2009年3月期末の個人計約件数は累計で370万8000件、登録件数累計は429万1000件になったという。

 2010年3月期(2009年4月〜2010年3月)の連結業績に関しては、営業収益は前年同期比3.7%減の1400億円、営業利益は同40.8%の100億円、当期純利益は3.8%増の42億円と予測。「2009年は2012年度の中期経営計画目標の達成を確実にするための攻めに転じる年」(秋山氏)に位置づけているという。

 また、上期にはスカパー!e2、下期にはスカパー!HDの拡販に取り組む「二正面作戦」を展開していくとのこと。SD画質で視聴しているユーザーに大しては、HDサービスへの移行促進を積極的に図ることで、優良顧客層の維持・拡大に努めるとした。

 「われわれの業界は不況にも相対的に強い。一方で景気悪化の影響でテレビを見る時間が増えていること、地デジ対応テレビの拡販、エコポイント制度などプラスの要素もいろいろある。しっかり足場を固めて、ピンチをチャンスと受け止めて攻めの姿勢で取り組んでいきたい」(秋山氏)と述べた。

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