Googleのキーワード販売をめぐる商標権侵害訴訟について米連邦控訴裁判所が一審の判決を破棄した約1カ月後、同社を相手取った新たな訴訟がテキサス州で起こされた。
Ars Technicaが報じたところによると、FirepondがGoogleを相手取って米国時間5月11日にテキサス州で訴訟を起こしたという。この訴訟では、Googleが企業の商標を含むキーワードを競合企業に販売することが許されるかどうかが争点となる。Googleに対する同様の訴訟は、PCサポート企業であるRescuecomによっても起こされており、2006年にいったんその訴えが退けられたものの、2009年4月に米連邦控訴裁判所によってその判決が破棄されていた。
こういった訴訟の争点は、例えばThe Coca Cola Companyがライバル企業の商標であるPepsiをキーワードとして購入し、Pepsiというキーワードが検索された際にその結果としてCoca Cola製品の広告を表示することが許されるかどうかということにある。RescuecomやFirepondの主張によると、こういったキーワードは自社のブランドとして獲得している商標の延長線上にあるものであり、競合企業が自社製品の宣伝のために他社の商標をキーワードとして使うという商標権侵害行為をGoogleは助長するべきではないというのである。なお、Firepondは販売管理ソフトウェアを開発している。
GoogleはアドワーズについてのFAQの中で、登録商標に関するポリシーとして、同社のページに表示される広告文の中に商標が含まれている(例えば、「Pepsiは不味いからCokeを飲もう!」)場合には、進んで商標を削除するが、「商標権侵害の申し立てに基づいて、Googleでキーワードを無効にすることはできませんのでご了承ください」と述べている。その理由は以下の通りである。
「Googleではユーザー、広告主、サイト運営者にとって関連性の高い広告を提供するよう努めており、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランドにおいては登録商標の使用状況を監視しないという登録商標ポリシーについても、キーワードと関連性のある選択肢をユーザーに提供することを目的としている。同時に、商標権者様の懸念に配慮し、またユーザーにわかりやすい広告を提供するため、広告テキストにおける商標権侵害の調査を行っている」ということだ。Googleの関係者に対して、Firepondによって起こされた訴訟自体へのコメントを求めたが、同社は訴訟内容を検討中であるとしてコメントを避けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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