シャープは4月21日、タッチパッド部に「光センサー液晶」を搭載した「Mebius」(PC-NJ70A-W/PC-NJ70A-B)を発表した。発売は5月下旬より。価格はオープンで、市場想定価格は8万円前後を見込む。
今回のMebiusは、10.1型の液晶ディスプレイに加え、タッチパッド部分にも4型の光センサー液晶を採用した。2本指を開閉して写真を拡大したり縮小したりできるマルチタッチジェスチャーとペン入力の両方をサポート。イラストに手書きの文字を添えられるほか、手書き文字入力での辞書検索なども手軽にできる。辞書は、広辞苑や和英、英和など7種類がプリインストールされている。
光センサー液晶の構造機能としては、簡易スキャンもできるとしているが、今回の製品に対応するアプリケーションは搭載していない。「今後はダウンロードする形で、形状認識機能を活かしたアプリケーションの提供を予定している。ゲーム的なものから始めていきたい」(シャープ パーソナルソリューション事業推進本部 マーケティングセンター 第二マーケティング部 参事の笛田進吾氏)と今後の展開についてコメントした。
CPUにはインテルのAtomプロセッサ N270、メモリは1Gバイト、HDDは160Gバイトと現在のネットブックと同等のスペックを起用した。ウェブカメラも搭載されている。重さは約1.46kg。バッテリ駆動時間は約3時間だ。OSはWindows Vista Home Basic。
製品コンセプトは、「1家の2台目、私の1台目」だという。ターゲットは、家庭内での2台目、3台目需要として、ブログやメールを楽しんでいる女性や、ベッドやソファでもネットを利用したい主婦など、女性層を狙う。「自分だけの1台」として自由にカスタマイズできるよう、天板にはめ込める別売の「アドオンジャケット」も用意した。透明なプラスチックのカバーで、着せ替え用のデザインシートも付いている。
シャープ代表取締役 副社長執行役員 商品事業担当の松本雅史氏は、「ネットブックを使いやすく、シャープらしい付加価値をつけてデビューさせた。PCは市場的にも全世界を見るとノートPCだけでも1億5000万台の市場がある。このデバイスを1つのトリガーとして、日本だけでなく中国、中近東、米国などで展開し、グローバルで100万台を目指す」と今後の展開を語った。
メビウスシリーズの新製品は約1年ぶりの発表で、4月14日には、発表に先駆け「アナタが変わる、メビウスも変わる」のキャッチで新製品の予告と100名のモニターを募集を開始していた。
機材は「返却不要」としたモニターには応募が殺到。応募人数の上限としていた1万名に1日で達したほどの人気ぶりだったという。
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