モバイルサイトも開設した。「いままで口コミサイトということで公式サイトになれなかったが、公式化後は1年でページビューが5倍に伸びた」(村上氏)といい、現在はモバイルサイトだけで月間3500万PVのアクセスがあるという。
現在の主な収益源はコンテンツ連動型広告と地域連動型広告だ。特に地域連動型広告は「広告枠の位置はコンテンツ連動型広告よりも下だが、クリック率は1.5倍」(村上氏)と好調。4月1日からは店舗向けに、検索結果の上位に店舗情報を掲載する有料サービスも提供している。今後は、店舗から情報発信できる機能や、ユーザーごとに表示を変えるパーソナライズ機能を用意する考え。また、海外展開も検討しており、ハワイなど日本人がよく行く場所から始めたいと意欲を示した。
一方の30min.は、2006年4月に創業したサンゼロミニッツが運営する、ウェブ上の口コミ情報を集めたサイトだ。「レビュー情報サイトというより、タウン情報誌、まちBBSに近い存在」と代表取締役社長の谷郷元昭氏は説明する。
谷郷氏はCGMの特徴として、カテゴリを絞らないとユーザーのコミュニティが育たず、情報が集まらない点を挙げる。そのため、「タウン情報」として幅広い情報を集めようとすると、どうしても情報が薄くなり、サイトとして盛り上がりに欠けてしまうのだという。そこで谷郷氏はサイトに情報を書き込んでもらうのではなく、ブログなどにすでに書かれている情報を集めて表示することを思いついた。「ブログや写真など、CGMサービス内に地域情報が眠っているので、うまく活用できないかと考えた」(谷郷氏)
30min.では店舗やランドマークなどのページに、ブログの口コミ情報などが掲載される仕組み。サンゼロミニッツの社員が読んで価値があると判断したブログだけをクロールし、文章解析した上で、同社が持つ店舗データベースなどと付き合わせて自動的に分類した。例えばブログ内に店舗の名前や電話番号、店舗URLなどが書かれている場合には、その情報を元にどの店舗について書かれた口コミであるかを判断する。
2008年12月には、ブログのグルメ記事を元に自分専用のグルメマップを自動で作成できる「30min.ブログマップ」というサービスも開始した。これに伴い、30min.に記事を投稿したいブロガーは、誰でも自分のブログを登録できるようになっている。
また、Yahoo!グルメや食べログなどとも連携している。「リンクを掲載しているので、30min.の情報で足りない場合は、それぞれのサイトで詳細を確認してもらえばいい」(谷郷氏)と、既存のCGMサービスとは競合するのではなく、共存していけるとの認識だ。
今後はGPS対応端末からユーザーが情報を投稿できるようにするという。「店舗の口コミを書くだけではなく、『ここであの有名人を見かけた』というニュース投稿サイトのようにしていきたい」(谷郷氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?