ウィル・ライト氏、Electronic Artsを退職--シンクタンク設立へ

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2009年04月09日 12時39分

 ゲーム業界における最も有名な人物の1人であるWill Wright氏が、Electronic Arts(EA)を離れ、自身の「エレクトロニック・シンクタンク」を設立する。

 Wright氏は、ビデオゲーム、映画、テレビ番組、玩具などのエンターテインメント製品の中核となり得るようなコンセプトの開発を目的とするベンチャー企業Stupid Fun Clubの社長に就任する。EAは、このベンチャー企業に出資する予定で、同社とWright氏は同ベンチャー企業を、50対50の割合で所有する。

 Wright氏は声明において、「エンターテインメント業界は、急激な速度で革命的な変化の時代に突入している」と述べた。「Stupid Fun Clubは、非常に混沌としたこの状態から湧き上がる新しい可能性を探求し、様々なプラットフォームにおける新しい形のエンターテインメントを創造するつもりだ」(Wright氏声明)

 Wright氏は先週のWeb 2.0 Expoにおいて、ゲームは人々の生活をデジタルの世界へと広げるにあたり、どのような役割を担うことができるかについて講演した。

 「ほとんどの人が、非常に自己陶酔的な側面を持っている」とWright氏は述べた。「ゲームをよりその人に近いものにすることができれば、人々の関心はさらに高まり、よりゲームに感情移入することができる」(Wright氏)

 EAの最高経営責任者(CEO)であるJohn Riccitiello氏は、Wright氏の新しい事業において同氏と協力することを楽しみにしていると述べ、Wright氏のEAにおける貢献を称えた。

 Riccitiello氏は、「Willは偉大なデザイナーであり、世界的にも著名なゲーム業界の遺産であるThe Sims、SimCity、Sporeなどに携わってきた」と述べた。「この数年間、これらのゲームを率いてきたチームからは多数の素晴らしいコンテンツが生まれている」(Riccitiello氏)

 Wright氏は1989年、SimCity、The Sims、そしてより新しいものとしてはSporeを担当したゲームスタジオMaxisを、Jeff Braun氏と共同で創設した。1997年にはEAがMaxisを買収した。Wright氏の退職に伴い、MaxisのゼネラルマネージャーであるLucy Bradshaw氏がMaxisを運営する予定であると、EAは述べた。Maxisは現在、拡張パック「Spore Galactic Adventures」の開発に従事している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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