定額給付金関連法案が成立し、1人1万2000円(65歳以上と18歳以下は2万円)が支給されることになった。この使い道や、給付金によって潤うと思う業界予想などを20代から40代のネットユーザー男女412名に調査、回答を集計した。
給付金の使い道で最も多かったのは「貯蓄(26.2%)」で、「食費(17.7%)」「外食費(17.0%)」がそれに続いた。男女別ではそれぞれトップは「貯蓄」だったが、数値は女性(32.0%)が男性(21.1%)を10.9ポイント上回り、幾分、女性は消費に消極的な様子だった。一方、年代別では40代で1位が「外食費(25.8%)」、2位「貯蓄(23.4%)」と、僅差ながら他の世代とは異なる順位となった。
また、給付金の使い道を「その他」としたのは全体の25.2%。具体的な内容を自由回答形式で答えてもらったところ、「家電・電化製品」「ゲーム」「旅行」「衣料品」との回答が目立った。
最も回答を集めた「家電・電化製品」をあげたのは20代が多く、「デジカメ」は20代女性、「地デジ」は40代男性に複数みられた。家電・電化製品に続き多かったのは「ゲーム」「旅行」「衣料品」。
「ゲーム」は20代と30代の回答者がほとんどだが、「旅行」は20代から40代まで、幅広い年代からの回答があった。と、ここまではさほど性別に偏りはなかったが、「衣料品」では年代を問わず、女性の回答が多かった。
2009年3月12日から国土交通省によるETC車載器新規導入助成がはじまったが、それと合わせての利用を考えているのか、「ETC車載器費用」に給付金を使うとする人も40代や男性を中心に複数みられた。他、車関係では「ガソリン」や「車のパーツ購入」を考えている人も。
また、「インテリア」「住宅のメンテナンス」「庭のリフォーム」と、家に使うとの意見もあった。趣味の類では「ライブに行く」「サッカーのサポーターグッズ」「天体望遠鏡購入の一部に」があがり、「全部飲む」と豪快な人も存在した。一方、消費以外では「FX」による投資や寄付をするという使い道を予定している人もいるようだ。
定額給付金関連法案の施行に伴い、各地地元商店街等では消費拡大を狙った大セールが予定されているという。そこで、地元にお金を落としたいと思うかを聞いたところ、「とても思う」と積極的な回答をしたのは40代が最も多かった。
「とても思う」「どちらかというと思う」を合わせた数値では、女性(63.2%)と30代(64.3%)が高く、他でも半数以上の回答を集めた。地元の経済活性化を望んでいる人は性別、年代を問わずに多いようだ。
給付金の使い道で最も多かったのは「貯蓄」だったが、給付金により1番潤うのはどこかを予想してもらったところ、「外食業界(35.4%)」が1位で、「銀行(21.4%)」は2位となった。
その他の回答で多くあがっていた「家電関係(7.3%)」「旅行業界(4.1%)」「ゲーム業界(3.4%)」「衣料品関係(3.2%)」が潤うと考える人は10%に満たなかった。
そこが潤うと思う理由は「自分ならそこで給付金を使うから(43.9%)」が2位の「友人・知人でそこで給付金を使う人が多いと聞いたから(18.4%)」に大きなポイント差をつけてトップだが、「その他(29.6%)」の理由を考える人も30%近くいた。
最も潤うと思う回答が多かった「外食業界」を選んだ人の意見では、「少し贅沢したい人が多いだろうから」「低額から使いやすいから」と、外食は1万2000円で贅沢な気分になれるので使う人が多いのでは?と予想。
「銀行」を選択した人は、「将来の不安に備えて貯蓄するのでは」と直接的な予想が多かったが、「すぐには使わずに銀行に預けるので手数料が入る」「給付金で儲かったところが銀行に預けるから」などのお金の流れを読んだ回答もあった。
給付金で潤う業界。今回のネットユーザー予想は当たるのだろうか?給付金が対象者すべての手元に届き、お金が動くまでにはどのくらいの時間がかかるのかなども含めて、今後のニュースが気になるところだ。
関連調査:定額給付金に関する意識調査
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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