三菱電機は3月25日、機密文書を高精度に自動検出するソフトを開発したと発表した。今後はメールに含まれる機密情報を検知するシステムや、サーバ内などにある機密文書ファイルを検出するシステムなどを開発し、2009年度内の事業化を目指す。
三菱電機によると、現在の情報漏洩防止ソフトウエアでは、機密文書ファイルの検出にフィンガープリントやキーワード検索が広く用いられているものの、フィンガープリントは検出対象があらかじめ登録した機密文書ファイル、もしくはその一部改変ファイルに限られていた。また、キーワード検索は高い検出精度を得られるキーワードの選定が困難だという問題があったという。
そこで、あらかじめ機密と非機密に分けて登録した文書ファイルを元に、出現頻度の高い文字列を自動で学習する機能を搭載させた。これにより、従来検出できなかった、内容の類似した文書ファイルも検出できるのだという。また、自動学習のため、人手による複雑な条件設定作業も不要とのことだ。
三菱電機内の約1万4000件の文書ファイルを対象とした評価試験では、機密文書ファイルの99.9%(従来は89.7%)を「機密」として検出し、検出漏れが少ないことを確認したという。また、「機密」として検出された文書ファイルの98.7%(従来は96.4%)が機密文書ファイルであることから、機密でないファイルを間違って「機密」と認定することも少ないとしている。
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