三洋電機は3月24日、2009年度3月期(2008年4月1日〜2009年3月31日)の業績予想を下方修正すると発表した。売上高は前回発表時の1兆9000億円から1400億円減の1兆7600億円へ、300億円を見込んでいた営業利益はゼロへ、当期純利益は900億円の赤字となる。同社は1月にも業績予想を下方修正している。
会見で説明に立った代表取締役副社長の前田孝一氏は「前回予想で300億円と見込んでいた営業利益がゼロまで悪化した要因は事業別にみて2次電池、電子デバイス、半導体の部品3事業が第4四半期でさらなる失速をしたこと」とした。
また、200億円を見込んでいた構造改革費に530億円を追加するとした。追加分は半導体事業に従事していた社員の退職金コストなどにあてるとしている。
こうした現状を受け、役員・役職者の報酬カット、一般社員への定期昇給の凍結などを計画していることを発表。また、無給の休日を1日増やす方針があることも明らかにした。
三洋電機では、2005年度から3カ年の中期経営計画の下、社内の構造改革に取り組んでいる。この3カ年計画に対しても「鋭意見直し、再度策定中」(前田氏)であるとし、詳細は本決算時に発表する予定とのこと。
中期計画の見直しを受けて今後について質問が及ぶと前田氏は「正直言って去年の今ごろは、100年に1度といわれるような、市場環境の悪化は想定していなかった。4月1日から始まる1年で、歯を食いしばってきちっと黒字を確保していきたい。中期計画に関しては、全員がキャッチアップして1年遅れでも目標を達成していきたいという考えもあるが、これだけ状況が悪いとすぐには(目標値に)届かないであろうことも認めざるを得ない」と話した。
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