トレンドマイクロは3月24日、情報セキュリティ意識に関するアンケート調査の結果を発表した。ブログなどを通じた情報漏えいに対する危機意識が低いことなどが明らかになったという。
この調査は、2月9日から2月10日にかけて新社会人(4月1日に就職予定の20歳以上:310名)と社会人(20歳以上の正社員:721名)を対象にインターネットを通じて実施したもの。
調査結果によると、「登場する知人、友人の氏名や勤務先が匿名であれば、会社での出来事をブログなどに書き込む」ということに対して、社会人の60.7%、新社会人の67.7%が「許せる」または「やや許せる」と回答していた。その一方で、社会人、新社会人ともに6割以上(社会人68.8%、新社会人62.9%)が、自分の許可なく仕事上での自分の言動をブログなどに書き込むことに対して「許せない」とも回答している。
これらの回答からトレンドマイクロでは、個人として情報を発信する場合のマナーやルール、業務にかかわる情報の取り扱い方などに関する情報セキュリティ教育が急務であると警告している。
また、情報セキュリティトラブルを仕事中に引き起こした場合に想定される勤務先での処分については、ウイルス感染などによる情報漏えいを引き起こした場合、新社会人の81.2%が「人事評価が下がる(減給や降格などの処罰)」「解雇、退職勧告」といった厳しい処分を受けるであろうと回答した。
一方、社会人の46.6%は「特に処分はないと思う」「注意を受ける(人事評価などには影響はなし)」と回答するなど、新社会人に比べて情報漏えいに対する危機意識が低い結果が出た。
このほか、新社会人に就職先の企業から教えて欲しいセキュリティ意識やスキルを聞いたところ、「ファイルの暗号化など、第三者に情報漏えいしにくくする方法」(65.9%)、「OS(Windowsなど)のセキュリティを高める設定、運用」(57.7%)、「危険なウェブサイトかどうかの見極め方」(54.2%)という回答が多かった。社会人は具体的な施策に落とし込んだ形でセキュリティを学びたいと希望しているようだ。
このことから、これから新社会人を迎える企業においては、セキュリティ教育にあたり、一般的な概念やセキュリティ対策不足による危険性に加え、具体的に何を実施すべきかという点を教育内容として盛り込むべきとトレンドマイクロではコメントしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」