世界規模で市場への閉塞感がある中、優れた国内の若手ITベンチャーを見いだし、スポットを当てる――そんな目的のもと、シーネットネットワークスジャパンは3月13日、同社主催のベンチャーアワード「Tech Venture 2009」の最終審査会を開催した。
Tech Venture 2009は、2006年以降に起業したテクノロジーベンチャー企業を対象にしたアワードで、今回が2回目の開催となる。2008年12月17日がら2009年2月9日まで募集を受け付けて集まった計106社の候補企業の中から、1次審査を通過したファイナリスト15社が会場に集合。デモンストレーションを行った。
2008年に開催したTech Venture 2008では、主に動画やモバイル向けサービスを提供する企業が集まった。しかし今回は応募条件が変更されたこともあり、モバイル向けのコミュニティサービスから広告配信システム、エンタープライズ向けサービス、デジタルサイネージと、幅広いサービスを提供する企業がノミネートされた。
最終審査会で審査員と来場者の投票によりグランプリに選ばれたのは、ユーザー同士が母国語を教えあう、相互学習型ソーシャルネットワーキングサービス「lang-8」を提供するランゲートとなった。
審査員で慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の古川享氏は「受賞は本当にわずかな差だった」とコメント。ランゲートの受賞理由については、「最初から国際展開を考えているサービスを提供した点と、ネットを経由したいじめや犯罪のニュースがある中、ネットを使ってユーザー同士がよりよいものを作っていくサービスを作りあげた点の2つを評価した」と語った。
そのほか準グランプリには、レコメンデーションエンジン「デクワス」を提供するサイジニア、電脳フィギュア「ARis」やモバイル向けサービス「それは無理だよ!オオスガさん」などを提供する芸者東京エンターテインメント、名刺管理サービス「Link Knowledge」を提供する三三、データ収集ツール「vizoo」を開発するフィルモア・アドバイザリーの4社が選ばれた。なお、三三は審査員特別賞と準グランプリのダブル受賞となった。
受賞者を含めたファイナリストは以下のとおり。
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