Androidからコメントしましょう。
Androidのようなオープンソースコードの場合、画面サイズなど端末の違いに対応できないという欠点があります。ある端末用に作成したものは、他のメーカーの端末ではそのまま使えません。端末メーカーやキャリアは、個々の端末に対してカスタマイズが必要となり、開発作業とコスト負担が増します。これは、Googleが明らかにしていない点です。
われわれは、一貫性のある土台を提供し、キャリアや端末メーカーがカスタマイズできるオープンプラットフォーム戦略をとります。ここでは、OSをライセンス取得するだけです。また、開発者も容易にアプリケーションを作成できます。この一貫性は、われわれの戦略の鍵を握る部分です。
次にSymbianですが、Symbian FoundationはNokiaが採用するOSであることから、Nokiaの影響を大きく受けます。また、Symbian携帯電話間ではエクスペリエンスに一貫性がありません。Symbianの戦略は、われわれとは大きく異なります。
これまでWindows Mobile搭載端末は5000万台が出荷されており、そのうちの2000万台は昨年です。現在、Windows Mobile搭載機種は150機種を数え、昨年だけで30機種が登場しました。搭載機種のうち、100万台以上を売り上げている機種は11機種もあります。選択肢もさまざまで、タッチパネル搭載機やQWERTYキーボード搭載機、ストレートタイプなどがあります。しかしどれでも一貫性のあるWindowsエクスペリエンスを提供しています。このように、われわれのオープンプラットフォームによる提携戦略は、実証されたモデルといえます。
われわれは8年前、1デバイス、1キャリアでスタートしました。現在、Windows Mobileは15社の端末メーカー、160社のキャリアに採用されており、プラットフォームは26言語対応となりました。
われわれには50万人のWindows開発者コミュニティがあります。Windows開発者は、SQLや.NETなどの言語を利用してデスクトップやモバイル向けにアプリケーションが開発できます。新しいコードを別途ダウンロードする必要はありません。これも、われわれの強みといえます。
MWC会場では、日本市場での展開について、マイクロソフトコンシューマー&オンラインマーケティング統括本部モバイルコミュニケーション本部 本部長の越川慎司氏からも説明してもらった。
My Phoneの日本語対応については、「Windows Mobile 6.5搭載端末が登場するタイミングでは完了しているだろう」という。「現在、申し込みを受け付けているファーストベータは英語版のみでの提供となるが、できればWindows Mobile 6.5が登場する前のベータ版で日本語に対応したい」(越川氏)。英語版は9月〜10月にスタート予定で、日本語ユーザーインターフェイスはその1〜2カ月遅れになる見込みとのこと。なお、My PhoneはWindows Mobile 6.1でも利用できるが、Windows Mobile 6.5ではプリインストールされる見込みだ。
なお、Windows Liveの無料ファイル保存サービス「SkyDrive」やファイル共有、同期サービス「LiveMesh」との関係については、同じストレージインフラを利用しており、連携していくとのことだ。「将来的には、LiveMeshで保管したファイルにMy Phone経由でアクセスすることなどが可能になる」(越川氏)。今後ブランド名を含め、ユーザーにわかりやすくしていきたいとした。
一方、Windows Mobile 6.5以降での対応となるWindows Marketplaceに関しても、日本語のユーザーインターフェイスが登場する予定だ。現在、これに加えて、「コンテンツを日本のユーザー向けにカスタマイズするなどのローカライズ作業」を計画しているという。作業としては、「まずは、分散しているWindow Mobile対応アプリケーションが2万以上あるので、それをMarketplaceに載せる。同時に、コンテンツプロバイダーと話を進めながら、目玉となるようなアプリケーションをリリース時に揃えたい」と越川氏は話した。
アプリケーションの審査については、「審査が厳しいといわれる『App Store』と、審査がほとんどないといわれる『Android Market』の中間ぐらいになる」という。出品登録は無料で、売り上げをMicrosoftと分け合うことになるが、この比率はまだ未定とのこと。
課金方法は、クレジットカードの直接課金とキャリア経由での代行課金の2つを検討しているとのことだ。
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