フランス、カンヌ発--VMwareの最高技術責任者(CTO)Stephen Herrod氏が現地時間2月25日に語ったところによると、同社の仮想化マネジメントソフトウェアの主力製品「VMware vCenter Server」(旧称「VMware VirtualCenter Server」)は、将来のバージョンでWindows向けのものに加えLinux版がリリースされるという。
Herrod氏はカンヌで開催されたカンファレンス「VMworld Europe 2009」の基調講演で、vCenterのLinux版展開を明らかにした。
「われわれは、vCenter ServerをLinuxに直接インストールできるようにしている」とHerrod氏は語った。同社は2008年9月に開催された前回のVMworldで、初めてvCenterのLinux版リリースに言及した。
「また、仮想アプライアンスとして稼働する(Linux版)vCenter Serverをリリースした」と、Herrod氏は講演で語った。仮想アプライアンスのベータ版は現在、VMware Communitiesのサイトから「VMware vCenter Server 2.5 for Linux Technology Program」の中でダウンロードで入手できる。
VMwareの製品管理担当バイスプレジデントPatrick Lin氏は、vCenter Serverを何カ月ではなく何年という単位で再起動せずに稼働させたい顧客には、Linux版が役に立つだろうと話している。
Herrod氏によると、ユーザーの60%はVirtualCenter Serverを物理サーバ上に展開している。VMware社の今回の動きは、仮想サーバを稼働させている残りの40%にライセンス費用の節約をもたらす可能性がある。また、Windowsのサーバシステムと比較するとLinuxでは休止時間の減少が見込まれ、そこに運営上の利益を見いだす顧客がいるかもしれない。
Virtual Center Serverを仮想サーバ上ではなく物理サーバ上で稼働させることを顧客が選択する理由の1つとして、VirtualCenter Serverのシステムが利用できなくなった場合に、仮想サーバやホスティングする仮想マシンを管理できなくなる危険性があると考えられる。
しかし、24日に行われた「VMware vCenter Server Heartbeat」の発表により、仮想マシン内で管理ソフトウェアを稼働させる顧客の数は増加するかもしれない。高可用性を専門とするNeverfailの先行製品に基づくHeartbeatは、vCenter Serverの自動フェールオーバを監視し、管理する。ソフトウェアのパッシブ複製を維持するので、メインのvCenterシステムが機能しなくなった場合には、その複製ですぐに後を引き継ぐことができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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