2009年6月の改正薬事法施行にともない、一部を除く市販薬についてインターネットなどによる通信販売を禁止する省令が公布された。厚労省と関係者の間で議論が続いているものの、風邪薬、胃腸薬など市販薬の67%が通信販売で購入できなくなる見通しが強い。
これに対しネットユーザーはどう感じているのだろうか。薬事法改正への認知度などを調べた2008年12月の調査の続編として、20代から40代を中心とするネットユーザー479名の回答を集計した。
インターネットを利用して購入できなくなると最もイヤな医薬品を聞いたところ、「どれもイヤではない」が53.2%を占めたが、「サプリメント」が13.4%、「コンタクトレンズ」が11.1%と1割を超え、女性では「サプリメント」は17.2%、「コンタクトレンズ」は14.6%にのぼった。
3位以下は2〜3%程度だが、「ビタミン剤」「妊娠検査薬」「育毛剤」「痔の薬」「風邪薬」「水虫薬」といった薬が並び、ネット販売の規制対象とされている「できれば人に知られず密やかに手に入れたい」薬へのニーズも見られた。
インターネットを利用した医薬品購入でメリットだと思う点を択一選択式で聞くと、35.9%が「時間を気にせず購入できる」と回答。次いで「人目を気にせずに商品を比較・検討できる」が18.2%、「宅配してくれる」が15.2%、「わからないことをネット検索しながら購入を検討できる」が12.3%と続いた。
その他の自由回答では、「安く購入できる」「店舗では入手困難な商品が手に入る」などの意見も複数見られ、医薬品購入にも利便性、実用性が求められる場合があるようだ。
一方、コンビニやスーパーなど薬剤師が不在の店舗での医薬品販売については、57.0%が「購入してもいい」と回答。「購入したくはないが販売してもいいと思う」も25.7%と「自分は購入したくない」とした人も4人に1人にのぼったが、「許可するべきではない」は17.3%と2割に満たず、販売を肯定する声が圧倒的に多かった。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
関連調査:薬のネット販売禁止、見直し「必要あり」3割半「必要なし」2割強(2008年12月19日)
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