米衛星ラジオ最大手Sirius XM Radioの経営状況についてこれまでさまざまな報道がなされてきたが、同社は米国時間2月17日、ケーブル大手Liberty Mediaから資金調達を受けることを発表した。
このたびの資金調達は、株式と引き換えに5億3000万ドルを融資する形で行われる。これにより、Sirius XMは破産や敵対的買収を回避できる。
Sirius XMの声明によると、Libertyは第1段階として、Sirius XMに2億8000万ドルを融資し、そのうち2億5000万ドルは17日に即時提供するという。同社は第2段階で、Sirius XMの子会社のXM Satellite Radio向けに1億5000万ドルを融資する。衛星テレビプロバイダーDirecTVの株式の大半を保有するLibertyは、XMが抱える最高1億ドル分の未払い債務の買い取りも申し出ている。
Sirius XMの最高経営責任者(CEO)であるMel Karmazin氏は「金融市場が大変厳しい状況にある今、Liberty Mediaと契約を締結できたことをうれしく思う」と語った。Karmazin氏は債権者たちから、出資を受け入れず破産の道を選んだら場合、同氏を失脚させると警告されていた。「Libertyからの資金提供は、Sirius XMのこれまでの成果に対する重要な正当性の確認と、われわれが今後成し遂げるものへの信認を意味する。この合意により、Sirius XMは、SiriusとXMが合併するに当たり最初に掲げた事業機会の開拓を今後も継続できる」(Karmazin氏)
ライバル関係にあった衛星ラジオ企業のSirius Satellite RadioとXM Satellite Radioは、2007年2月に合併計画を発表したが、この合併プロセスは長期にわたり、米連邦通信委員会(FCC)の承認を得て2008年7月にようやくSirius XMが設立された。
Karmazin氏は10月、ニューヨークで開催されたビジネスメディアカンファレンスで壇上に立ち、信用危機によりSirius XMに特に大きな打撃を受けているが、利益化に向けて着実に進んでいると主張していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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