ソニー・エリクソン、携帯電話の新戦略を発表

文:Marguerite Reardon(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2009年02月16日 17時50分
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 バルセロナ発--携帯電話機メーカーのSony Ericssonが、世界的不況で大きな痛手を被るなか、巻き返しを狙ってサービスとエンターテインメントに焦点を当てた新戦略を発表した。

 Sony Ericssonは、GSMA Mobile World Congressの開催を翌日に控えた現地時間2月15日の夕方、「コミュニケーションとエンターテインメント」を融合する新戦略を発表した。同社は、家電メーカーのソニーと通信機器メーカーのEricssonとの合弁会社である。

 新戦略の核心は、同社が言うところの「Entertainment Unlimited(制約のないエンターテインメント)」である。当地での記者会見で幹部社員による具体的な発表はなかったが、同社は携帯電話機とPC、テレビでエンターテインメントのコンテンツを共有する戦略を描いている。

 その一環として発表された「Media Go」というサービスは現行の「PlayNow」サービスを拡張したもので、映画をPCにダウンロードして同社製デバイスに転送することができるようになる。長編映画が楽しめる携帯電話機「W995 Walkman」も発表された。

 同サービスは、映画だけでなく、音楽、写真、ポッドキャストなども転送可能。電話機の音楽ライブラリを自動的に同期させたり、ポッドキャストを購読したり、最高の品質で再生できるようファイルを自動変換したりすることもできる。

 同社の発表では、「Idou」と呼ばれる新しいハイエンドのタッチスクリーン型携帯電話にも触れられていた。この携帯電話機は12.1メガピクセルのカメラを搭載し、あらゆる種類のマルチメディア機能が使えるよう設計されているという。ただし、詳細は2010年下期に登場するまで明かされない。

 とはいえ、モバイル機器と家庭のさまざまな機器にあるエンターテインメントをこれまで以上に統合するという同社の「新」戦略では、これら2つの新しい電話機がかなり大きな役割を担うことを幹部社員らはほのめかした。

 同社が言うところの新戦略で興味深いのは、それが特別に斬新には見えないことである。同社は、2001年にメディア企業と通信機器メーカーの合弁企業として設立された。また、2005年以降、同社はソニーの「Walkman」携帯電話機を販売してきた。この電話機によって、人々はいろいろな場所で、デジタルミュージックを聴くことができる。

 しかし同社は、「Entertainment Unlimited」戦略について状況を新しいレベルに引き上げ、消費者が携帯電話機、PC、そしてテレビモニターなど、複数の製品間でメディアを共有し、アクセスできるようになると主張する。

 「今までわれわれがやってきたあらゆることによって、ここまで到達した」と同社グローバルマーケティング部門の責任者で、バイスプレジデントのLennard Hoornik氏は述べた。続けて同氏は「われわれは、2005年に音楽携帯電話機のカテゴリーを生み出し、Walkman携帯電話機を1億台以上販売した。そしてついに、われわれは当社の変革における次の1章を明らかにする準備ができた」と述べる。

 このアイデアは良いものに聞こえるが、図らずも競合他社と似たものになっている。世界最大の携帯電話メーカーであるNokiaは、1年以上にわたり「Ovi」と呼ばれる包括的なサービスプラットフォームを開発しており、ユーザーはPCと携帯電話間でファイルを共有できる。また、Appleの「iPhone」が成功した要因の1つも、音楽、動画、ポッドキャストにアクセスできる「iTunes Store」との統合だった。

 経済危機の影響で消費者が携帯電話を買い渋り、2008年後半の携帯電話市場は痛手を被っている。この傾向は当面は続くと思われる。Sony Ericssonの戦略は革新的ではないかもしれないが、このように付加価値の高いプロダクトを提供することは今の市場環境を考えると必要不可欠なのかもしれない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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