不況を反映し、自家用車の販売台数の低迷とあわせ、所有形態や利用のしかたにも従来とは異なる流れが見え始めている。車の所有や維持費の削減に関し、消費者はどのような本音を抱いているのだろうか。20代から40代を中心とするネットユーザー402名の回答を集計した。回答者の自家用車所有状況は「所有」が65.4%、「非所有」が34.6%。
「自動車を利用したいのはどんな時か」、車所有の有無を問わず複数回答形式で聞いたところ、84.3%が「買い物」、78.9%が「レジャー」と回答。性別、年代別での大差はなく、車での買い物やレジャーが一般化している様子がうかがえる。一方、「仕事・通勤」と答えたのは40.5%で、男性と30代がやや高いものの、過半数は仕事での移動に車を利用する必要を感じていないという結果だった。
「利用したことがあるサービス」について、最も多く利用したものをひとつ選んでもらったところ、「レンタカー」が54.2%と最も多く、「カーリース」「カーシェアリング」の利用経験者はあわせても10人に満たなかった。
一方、「詳しく知りたいサービス」として「カーリース」を挙げた人は18.4%、「カーシェアリング」は15.2%。性別、年代別を問わず少数ではあるが、全体の3分の1がどちらかに関心を示しており、消費者の間で気になるサービスとして意識され始めていることがうかがえた。
最も詳しく知りたいサービス別に「そのサービスを詳しく知りたい理由」(複数回答)を見ると、カーリース、カーシェアリングいずれでも「自分で自動車を所有するより安いから」という金銭的メリットが半数を超えており、カーシェアリングでは63.9%、カーリースでは52.7%だった。
このほかカーリースでは「今より維持費を安くしたいから」が59.5%と所有のランニングコスト節減メリットがトップであるのに対し、カーシェアリングでは「エコの観点から」も26.2%にのぼるなど、異なる傾向が見られた。
自家用車所有者に金銭面の理由で自動車を手放したいと思ったことがあるかと聞いたところ、17.5%が「ある」と回答。一方、非所有者に自動車を利用するとしたら月に何回くらい利用したいかと問うと、「利用したいとは思わない」とした人は20.1%にとどまり、34.5%が「週1回以上」利用したいと答えた。
これらをかんがみても、車にかかる費用の削減や、所有しなくとも利用できる手段として、「カーリース」や「カーシェアリング」に関心を示す人が今後さらに増えるのではないだろうか。
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